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Chinalobby's Notes

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牛肉の生産量が北海道、鹿児島県に次いで全国で第3位を誇る宮崎県。現在、12,000戸に近い畜産農家が28万頭弱の肉用牛を飼育している。牛や豚など畜産業は県の農業産出額の55%、肉用牛だけでも17%を占める基幹産業である。宮崎県は16日、「宮崎牛」ブランドの種雄牛を飼育する県家畜改良事業団(高鍋町)を含む県内10カ所の農場・施設で、


新たに家畜伝染病の口蹄疫に感染した疑いのある家畜が見つかったと発表、県内の累計発生農場・施設は101カ所となり、殺処分対象の牛や豚は計8万2411頭となっている。
ところで、ちょうど10年前の2000年春、同じ口締疫が発生している。ところが、発生後約二週間経った3月25日、宮崎県畜産課は、断定できないとしたものの、該当する農家の肉牛10頭に口蹄疫の疑いがあると発表し、家畜伝染病予防法に基づき防疫対策本部を設置し、該当農家の半径20キロ以内の牛と豚の移動も禁止、さらに、近隣の市場も閉鎖され、半径50キロ以内の約117万頭に上る牛と豚の地域外移動も禁止するに至った。そのかいもあってか、今回のような被害を食い止めることができたようだ。
当時、初動がはやかった理由の1つが「宮崎牛トレーサビリティシステム」の構築であると言われる。牛の生産者や飼料履歴、販売ルートまでも分かるようになっている。万が一の場合もトレースがし易いわけだ。口蹄疫の原因や感染経路も調査され、さまざまな対応が取られていたにも関わらず、なぜ今回、このような大きな被害となったのであろうか?
もっとも、BSEが広がった際も、原因は肉骨粉などの飼料ではないかと考えられているが、国内でも海外でも現在のところBSEの伝播経路は解明されておらず、今回の口蹄疫についても、経路も原因もはっきり解明されてはいない。
世界中のどこかで発生したBSE感染牛が、処分され、肉骨粉という飼料の形で牛の食物連鎖サイクルに入り感染が広がった、というのが有力な説である、としているのだが、これは、飼料そのものの問題を解決すれば、感染することはないことだ。悪意があり混入される以外、BSEが起こる可能性がないことを意味する。
口蹄疫の場合も飼料に原因があると言われているが、そのメカニズムを特定しない限り、トレーサビリティシステムを完備したとしても意味がないものになる。
家畜の病気の予防対策が取られているようだが、実際にどんな対策が取られているのであろうか?一部ヒアリングからの情報であるため、間違っていたら指摘して貰いたい。
聞くところによると、生育中における検査はされているものの、屠殺(とさつ)時には約10%程度の病気が見つかることはしばしばある。つまり、通常でも1割程度の病人(病牛)が存在するわけだ。10%である。普通の数字ではない。残りの90%の牛も何らかの症状があると思って間違いないのではなかろうか。
温暖化問題でも書いたのだが、二酸化炭素と同様、温室効果に貢献するものに亜酸化窒素とメタンガスがある。双方ともに牛など家畜の排せつ物から発生するものだ。原因は腸内環境の悪化による摂取物の分解・発酵不良となっている。そうなる要因の一つが、化学肥料の使い過ぎや誤った牧草の育て方による高い硝酸濃度となった牧草を与えていることだ。硝酸塩などの健康被害の大きさは既に何度も掲載した。簡単に言うと、硝酸塩を摂取しすぎることにより、メトヘモグロビン血症つまり、酸素を運ぶ役目を担う赤血球中のヘモグロビンのうち、酸素の運べないメトヘモグロビンに変化した割合が高くなった状態となるわけだ。通常のヒトの血液中のメトヘモグロビンは、全ヘモグロビン量の1~2%ですが、一定割合以上になると、十分な酸素を運ぶことができなくなるため、酸欠状態に陥り、重度の場合は死亡することもある。当然のことながら免疫力はすこぶる低下する。口蹄疫などのウィルスに感染しやすくなる。
筆者は家畜については素人なのであるが、栄養学、ニュートリゲノミクスにおいては知識は持っているつもりである。その視点で見る限り、必ずしも良い食材を与えているとは言えず、代謝不良は当然の結果と考える。特に牛は運動量が少なく、その分、環境や食料が生育に大きく影響する。特に腸内環境は重要であり、食べたものは全て、胃の中の微生物により消化分解されることはご存じであろう。その腸内環境を畜産農家(施策・指導の意味では農水省)が破壊しているのだ。
前述の検査においてメディカルチェックはしているものの、本当に必要なのはヘルスチェックではなかろうか?栄養バランスを診る必要があると思われるのだが、全く行われていない。飼料の質も相変わらずであり、これでは、いつまた口蹄疫が発生してもおかしくない状況だったのではなかろうか?
農水省にひとこと。栄養チェックを実施し、牛の生育、代謝に必要な飼料や腸内環境作りを進め、少なくとも屠殺(とさつ)時の病気発生率をゼロに近づけてほしい。そのためには、今までとは異なるやり方をして貰いたい。機能性食品、素材には免疫力を向上させる物が多く存在する。さまざまなものを試せば結果は出るはずだ。実際にドイツでは、口蹄疫の予防措置をこのような手法による対応が見られる。
ところが日本は、企業利益を優先し、現行制度を変えさせない力が働くことが多くある。機能性食品と薬品などが典型的な例だ。おそらく、抗生物質や薬品ビジネスの成長を阻害することになるため、厚労省や製薬企業などにより、充分な検証がないとよりリスクがあるなどと反対され、延々と進まないことが予想される。厚労省は薬品産業を守る立場であり、牛が病気であるほうが都合が良いのであろうが、それでは医療費は削減されることはない。医療も食品の安全も厚労省の管轄なのだが、ほとんどやる気が見られないのが現状である。