「え?」
皆、びっくりした。
「なんで?」
「妖聖王の命令なの。あなたたちがここに来ることが分かったみたい。」
「いいわよ。でも、ここを守る妖精は?」
「妹のリズに頼んでおいたわ。大丈夫。」
「じゃあ、ローズよろしく。」
「よろしく。」
妖精だからって、みんなバカにしないほうがいい。妖精は攻撃力はないが、クルス
の民にもできないことができる。例えば、時空の穴を閉じたり、動物と話ができた
する。(ほとんどの場合、時空の穴なんて恐ろしいものに遭遇するはずないんだけ
どね。)
「じゃっ、行きましょ。」
僕たちは、ジャコタンロル海域に向かう。
「ジャコタンロル海域に行く前に、メリタリア禁術書をのんびり読みましょ。」
存在を忘れていた。
「なにそれ、そのなんたら禁術書って?」
「禁術が載ってるの。一部は錬金術に関するものだけど。」
「僕、錬金術も少しかじってるんだ。読ませてよ。」
「錬金術って禁止されてないの?」
トオルの意味不明な言葉に、僕はのけぞる。
「いやいや、俺の世界では、昔、錬金術なんか使ってたら、火炙りだよ。」
「そうさ、ニュートンなんか、錬金術のスペシャリストだ。」
「ほんとに?」
「うん、神の心に反する、ってやつ。賢者の石なんか作って、永遠に生きたり、物
を黄金に変えたりしたらね。」
「というか、にゅーとんってだれ?」
「万有引力の法則を発見した人物さ。りんごが木から落ちたところを見て、思いつ
いたそうだ。」
「ふーん。」
「助けてくれ~。」
うめき声が聞こえる。
「こうなったら、俺らの出番さ。」
「大丈夫ですか?医者ですよ。」
そう言うなり、ヒカルとトオルは目を見る。
「やばい、黄色くなってる。肝不全だ。」
薬を投与すると、その人はすぐに気分が良くなったようだった。
「原因である、感染症は今の薬ですぐに良くなります。肝不全も治りますよ。では
これで。」
風のように現れ、風のように去っていく。ドラマの救急救命士のような後ろ姿だっ
た。(キャメロンとチェイスを足して二で割ったような感じ?いや、13番やタウブも
加えたほうがいいかも<わかった人は、すごいですね。>)(ヒント:有名な医療
ドラマの登場人物)
加えたほうがいいかも<わかった人は、すごいですね。>)(ヒント:有名な医療
ドラマの登場人物)