地元の大学に進学した、さやかあやとは

時々あって遊んだりしていたが

あきと会うことは、ほとんどなかった。

 

会ったのは、高校卒業して間もないころ

クラス会をした時の1回きりだ。

 

全身ブランド(と思われる)の、

ハマトラファッションで現れた時は二度見した。

 

その頃、大学生が好んで着ていたのは

DCブランドでどちらかというと

カジュアルな雰囲気な子が多かった。

 

地方都市のキレイとは言い難い焼き鳥屋に

都会のOLさんですか?って感じで現れたので

印象が強く、今でもはっきり覚えている。

 

それだけでなく、私のそばにきた時

私のジャケットのタグを、

ぐいっとひっくり返した。

何が起こったのか一瞬わからなかったのだが、

洋服のブランドを確認されたらしい。

 

そのジャケットは、

田舎のショッピングセンターにある

セレクトショップで一目惚れした

ちょっとお高めの私の一張羅。

着ている本人も、ブランドを把握していないし

そもそもブランド物なのかも怪しい一着。

 

あきも見覚えがなかったのか

特に反応はなかった。

 

あまりに衝撃で、そのシーンしか覚えていない。

その前後に会話があったのか無かったのかも

記憶にない。

 

確かなのは、あきへの苦手意識が

ちょっとづつ蓄積していった事。

 

ただ、あきに対して特別な嫌悪感はなかった。

そこまでの付き合いがなかったからだ。