他の整骨院で、「ローラーベッドに乗せられて腰が痛くなった」という患者さんがいらっしゃった。
ローラーベッドで治療をすると、
気持ちがいいという人がいる一方で、
かえって痛くなる人もいらっしゃる。
患部の状態を悪化させるのだ。
メーカーさんには申し訳ないが、これは、まぎれもない事実である。
私の接骨院でも、開業当初、ローラーベッドで痛くなったという人が2、3人出た。
それからは、ローラーベッドでの治療を、私のほうから患者さんに勧めることはなくなった。
もちろん、希望する人には使っていただいている。
ほとんどが、使用経験があって、良い結果が出るとわかっている方たちだ。
かえって痛くなるという過誤を減らすためには、
どういう人には適合し、どういう人には合わないかを、明らかにすることが大切だ。
私の印象を書いておこう。
合わない人(使わないほうが良い人)
急性期の痛みの人 炎症がある人
骨粗しょう症の人 高齢者
体を反らせると痛いひと
あお向けに寝ると腰が痛い人
少し歩くと脚が痛くなったり、だるくなったりする(間欠性跛行)人 腰部脊柱管狭窄症の人
患部が不安定な人 すべり症などの人
背骨の変型が強い人
合う人
背骨の変型が少なく、比較的若く、骨などは丈夫で、不安定でない人
前かがみの仕事が多く、筋疲労で血流が悪くなっている人
炎症などはなく、体操などで体を反らせると気持ちがいい人
ただ、100%これが正しいわけではなく、
合うかどうかは、やってみなければわからないというのが実情だ。
痛くてもやり続けると良くなるという先生もいるが、
そういう事例を私は知らない。
というか、患者さんが我慢できなくなるのだ。
冒頭の患者さんも、
「3日間は続けてみたけれど、痛くてたまらなくなって、
2度とそこへは行かなくなった」
とおっしゃっていた。
その先生、ローラーベッド以外、打つ手はなかったのだろうか。
寺田接骨院 寺田弘志