ウイルス不活性化コート剤の新アイデア

 

 ウイルス不活性化コート剤で新しいアイデアを思い付いた。ウイルス不活性化コート剤は元々、透明であるが、これは、塗るところの色やデザインを隠さないように影響を与えないようにするために透明であることは常道である。

 しかし、抗ウイルス剤を含んだコート剤でコート層表面に付着したウイルスが不活性化し、そこに接触しても感染するリスクを極減させる仕組みなので、そもそもコート層がなくなるとウイルスを撃退する効果がなくなるのだが、このコート層は手や布などが接触することで徐々に剥がれてしまうのです。そのため、抗ウイルス剤に反応して青白く発色する試薬を用意し、コートした場所に試薬を塗ったときコート層が残っていれば青白く発色してコート層が残っているかどうか確認できるようにしたが、試薬を塗るのが面倒だとか、青白く発色した部分の色を消すには結局その上からもう一度コート剤をコーティングしないといけないなど使い勝手を指摘があったため、コート層が透明であっても、ぱっと見てコート層が残っているかどうか確認できれば便利であった。

 この課題について、染料や顔料をコート剤に添加しておけば、コート剤に多少色が付いてしまうが透明性は維持できるのでどうかとまず考えた。しかし、下地が濃い色であれば薄い色であれば問題はないのだが、薄い色であれば、コート層に付いた色が見えてしまうので、下地の色に合わせて各色のコート剤を準備しなくてはならなくなりそうで、安価で簡単なのだが課題が解決されたとは言い難かった。また、顔料は染料に比べてアルコールに溶けにくく、コート液の下に可溶しなかった顔料が少し沈降してしまうので、染料の方が使いやすいのだが、発色している時間は染料より顔料の方が長く発色するのでそれぞれメリットデメリットがあって迷ってしまう。ちなみに顔料より染料の方が安価なようだ。

 蛍光ペンに使われている蛍光体顔料の中には、昼間の可視光でも色が見えて夜になると発色する昼光顔料と、昼間も夜も色が付いていることが見えずにブラックライトを照射すると発色する夜光顔料があるようだ。可視光下では色が付いていなくて必要な時だけ見えることで課題を解決できるわけであるから、夜光蛍光顔料を添加してテストしてみたところ、コート液に可溶せずに沈降した顔料を気にしなければ効果があることが分かった。

 早速、車用をメインにLED照明装置を開発しているJNK社で添加量などを工夫してもらって使えるレベルの製品まで仕上がった。さあ、ブラックライトに反応して発色させる色を何色にするか?赤色、黄色、ピンク、オレンジまで各色あるが、青色か緑色に絞ったところで、価格を確認すると、緑色は青色の倍近かったので、青色に落ち着いた。

 さあこれで、透明のウイルス不活性化コート剤をコーティングしておくだけでドアノブや手すりなどの接触感染リスクを極減できる上に、ブラックライトを照射することで、効果が続いているかどうか簡単に確認できるようになり、発色していなければコート層が剥がれているのだから塗り重ねればまたウイルス不活性化が復活させることができるという、見える化による安心感もこれで提供できるようになった。

 ブログ用に書き溜めていた分が最後になった。今回の話しは時系列で言うと、1年半ぐらい前の出来事。事業としては新しいテーマにチャレンジしていたので、ネタはいろいろありましたが、そのあと一行も書いていないのでストックがなくなってしまいました。皆さんのように、パパッと仕上げられないので、これまで土曜日に更新してきたが、これからは不定期に。

 「コロナウイルス不活性化コート剤」の次は「花粉などのアレルゲン対策コート剤」かな?