超スローペースな更新で申し訳ありませんが、鉄板の鉄人レポートの続きです。
今回は、みなさんの料理を紹介していきます。
これは前回紹介したシゲさんのサムギョプサル。
本当にどなたの料理もおいしいので、審査員は皆歓喜して食べまくっていましたが、
順位をつけるのだけは本当に苦痛でしたね。
●テッペイ焼き
まずは渓流ミノー界のレジェンド、皆川哲さんの作品。
「昔、アウトドアでもこんなようなイベントをやったんだよな。西湖でね~」
と、ウン十年前のことに思いを巡らせつつ焼いたのが、このお好み焼き。
これは老獪なアウトドアズマンらしい技が効いていて、
分厚くスライスした玉ねぎが、
お好み焼きの具をしっかりと丸くまとめてくれているんですね。
これは、半固形状の材料に弱いヨコザワテッパンには必須のテクニックで、
目玉焼きなどにも応用できます。
(資料画像↓)
こんな感じにね。ちょっと涙が出てますが(笑)。
「テッペイ、焼けたぞ、食べてみろ」
「料理の名前は何ですか?」
「そうだな、……テッペイ焼きだ!」
そんなお好み焼きには、なぜかハートマークが(笑)。
ちょっと、ぞわっと鳥肌が立ちましたが、
肉の代わりにベーコンを入れたテッペイ焼きは、
玉ねぎの甘さも染みていて、おいしかったです。
「キャンプのとき、余った材料で作れるからいいんだよ」
なるほど! ヨコザワテッパン向きですな。
●マル秘ステーキ
お次は埼玉から参加した長倉さんのステーキです。
この方は、一般参加者の中で唯一ガソリンコンロで出陣!
しかも四半世紀も使い続けているコールマンのピーク1ということで、
僕も点火前から大注目でした。
ところが、
僕が点火コールを出してから、参加者が一斉にコンロに火を着けて、
てきぱきと調理を進める中、一人だけまだコンロをいじっている人が……。
「長倉さん、ピーク1不調ですか?」
「なんだか、火が安定しないんだよね」
というわけで、結局プリムスのガスコンロに変更。
こうして焼けたのが、写真のマル秘ステーキでした。
ひと切れ口の中に投じると、
「むむむ、これは?」
じゅわ~っと広がったのは、優しい甘み。
ステーキなのに、焼肉のたれのような?
「このソースは?」
「マル秘です」
「甘いですよね?」
「実はジャムを塗ってあるんですよ。マーマレードとブルーベリーが少し」
「マーマレードか! ではこのソースは?」
「普通の焼き肉のたれです。多分、モランボンのジャンです」
長倉さん、マル秘という言葉を発した割には、その5秒後には、
すべての秘密を漏らしてしまいました。
やっぱり焼肉のたれだったのか!
ステーキだと思って食べると、実は焼肉の味。
この意外性が良かったですね。
●コーラ漬けスペアリブ
すみません。焼き上がりの写真はありませんでした。
アウトドア料理の定番、スペアリブをヨコザワテッパンで焼いたのは、
カヌーイストの海谷さん。
ソースは市販のものらしいけれど、焼きあがった肉塊にがぶりとかじりつくと、
見た目のワイルドさとは違う、優しい歯ごたえ。
「実は、コーラに半日漬け込んであるんです。炭酸飲料は肉を柔らかくしてくれるので」
海谷さんも、見た目はワイルドですが、中身は優しい人。
このスペアリブは彼の分身なのです。
●カモのタタキ
キューっと何かを絞ってる人がいました。
それは、鉄板でカモ肉を焼いていた富樫さん。
足立区在住で、僕と同世代のカヌーイストの方です。
「何を絞っているんですか?」
「ライムです」
こうして完成したのが、
カモ肉のタタキ。
左手前がライムを絞ったもので、
右奥がポン酢&柚子コショウバージョン。
カモはまさしく今が旬で、脂が乗ってる時期ですね。
皮の面は脂が出るまで焼いて、裏返して焼き、最後は四隅をさっとあぶる。
あとはアルミホイルに包み、10分くらい余熱を入れたとのこと。
「その時の肉汁をポン酢に加えて、ゆずこしょうを加えました。
もう一方はライムのみ。とにかく柑橘系を合わせたかったので」
そんな富樫さんの企みは見事に成功して、
脂のしつこさを柑橘系の果汁が上手に中和。
旨みだけは引き出していて、まさに絶品でした。
あとはワインだけあれば何もいらない……。
なんて、ワイン通ではない僕までもがワインを渇望するような、一品でしたね。
ワインがあれば優勝だったかもしれませんが、惜しくも3位入賞。
●チーズフォンデュ
紅一点の西本さんは、チーズフォンデュで富樫さんと同率の3位入賞。
カマンベールチーズをアルミホイルで包んで、
鉄板の上で温めるだけというシンプルさ。
それにキノコやリンゴといった、晩秋から初冬にかけての山の幸をディッピング。
「これ、鉄板の上だから上手くいくんです。アルミに直火だと焦げちゃうので」
季節感の良さと、ヨコザワテッパンに通じるシンプルさがウケて、高い評価でした。
●大月ステーキサンド
これは、前夜祭から一緒だった岡さんの力作。
ステーキとベーコンと半熟の目玉焼き、そしてパンをヨコザワテッパンで焼いて、
たっぷりのキャベツと一緒にパンで挟むという、超絶ボリュームサンド。
「ベーコンと卵は相性いいですね」(水口)
「卵が絶対にうまい!」(ヤマケン)
と、審査員は皆絶賛。
目玉焼きは、やっぱり玉ねぎ作戦ですね。
会場の奈良子釣りセンターは大月にあるので、
それと満月のような目玉焼きをかけたネーミング。
僕も豪快にほおばると、思わずニンマリ。
「うおおお、俺は大月にいる!」
「テッペイの顔が満月に見えるぞ(笑)」
これは、皆川さんの弁。
肉、ベーコン、卵というトリプルジューシーもさることながら、
ステーキ、スペアリブ、カモと、肉ばかり食っていたところに、
このパンが効いたぜ!
炭水化物バンザイ!
「これなら、釣りに集中して帰ってこない人でも、持っていけば食べられます」
その岡さんの優しい心がみんなの心を打って、準優勝。
●トマトチキン
このチーズの糸引き加減がもうヤバイです。
鉄板にバターを引き、鶏肉を焼き、
特製ソースをかけて、モッツァレラチーズをのせて、パセリをまぶして完成。
山梨の山中にいながら、お口の中はまるでミラノのレストランだ。
ヤマケンさん、ただいまイタリアにトリップ中。
鶏肉にはあえて塩などをまぶさず、バターの塩味が下味代わり。
そして岸田さんのオリジナリティーは、鉄板上の同時進行でソースまで作ったことでしょう。
「トマトソースとバジル、ケチャップとガーリックパウダーに塩コショウ。
それを熱して、水分を飛ばす。すると、肉に良く絡むんですね」
肉に絡むって、このことなのね・・・と、ひと口食べただけで納得。
ソースの味、塩加減、焼き加減、チーズの溶け加減、すべてが整っていました。
4人の審判のうち2人が1位に推して、見事に優勝!
めでたく第一回「鉄板の鉄人」となった岸田さんには、
豪華商品のほか、レーザー刻印入りのプレミアム鉄板を授与。
その後も、みなさん2品目、3品目と、おいしいものをこれでもかと出してきて、
ダイエット開始2日目の僕としては、弱りに弱った1日となりました。(笑)
参加者は10組前後だったのですが、
30組も参加したら、きっと僕は死んでいたでしょう。
考案者の僕がこんなこと言うのもなんですが、今回のイベントはヨコザワテッパンの潜在能力と可能性を、教えてもらった気がします。
まさかこんな料理まで…と、驚かされることが何度もありました。
そうですね、ヨコザワテッパンは俳句のようなものかも知れません。
俳句は五七五という決められた字数だけで広大な世界観や、微妙な心情を描き切ってしまいます。
ヨコザワテッパンのサイズと厚みは、俳句の五七五と同じく絶妙な黄金比ではないでしょうか?
だから皆さんの創作欲が刺激されるのでは?
そう捉えると、新たな料理がまだまだ続々と産み出されそうですね。そりゃ言い過ぎか(笑)。
午後はみなさん釣りモードに突入。
奈良子釣りセンターの魚は、よく釣れるし、コンディションもよく、
釣りだけでも最高に幸せになれる場所でした。
岸田さんおめでとうございます。
参加者のみなさん、ごちそう様です。
そしてジェットスロー、トライアングル、奈良子釣りセンターのみなさんも、
いろいろとありがとうございます。
また来年も、イベント開きたいなあ~。
そのころは、痩せてるはずなので、リミッターカットして挑みます。
鉄板の詳細は「冒険用品の店」
http://jetslow4wear.com/products/detail251.html
奈良子釣りセンター