Lotus ジンライム 下 | TRIP 嵐 妄想小説

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嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



「寄り道って言葉、いいですよね?なんかちょっとワクワクしませんか?」

うん、ワクワクする。

だから、この店に入っちゃったんだよ。

寄り道にはワクワクが付きもの!

しかも、この店は見た感じ、ぼったくりでもなさそうだし。

お店の人はイケメンだし!

おいらが、うんうんとうなずくと、お店の人がさらににっこり笑う。

マイナスイオン、放出って感じ!

「じゃ、今日はゆっくり寄り道を満喫してください。」

そう言って、作ったお酒をマドラーでクルッと回す。

「ジンライムです。どうぞ。」

おいらの前に置かれたコースターには花の絵が描かれてて。

真っ直ぐに伸びた蓮の花の絵。

コバルトグリーンのコースターの上に透明なお酒が置かれる。

氷と一緒に入ったライムのグリーンがキレイ。

右手で掴んで光に翳してみる。

キラキラ氷が輝く。

口に含むと爽やかなライムの香が広がって、少し苦いお酒の味。

なのに甘味もあって飲みやすい。

「美味しい。」

思わずそう言うと、爽やかイケメンが、これ以上ないくらいに爽やかに笑う。

コバルトグリーンの海みたいな笑顔!

コースターと一緒!

「気に入っていただけてよかった。」

ああ、やっぱりマー君に似てる。

優しくて穏やかで、安心できる居心地のいい感じ。

そんなイケメンが作るお酒は、ちょっと高校時代の恋に似てる。

切なくて酸っぱいのに、どこかほんのり甘くて苦い。

「このお酒、何が入ってるんですか?」

「簡単なのでお家でもできますよ。ジンと……。」

イケメンが話始めるとスマホが震える。

チラッと見るとショウ君で。

「どうぞ。」

スマホに出てくださいと笑顔が言ってくれる。

「すみません。」

おいらはスマホを開いて耳に当てるとショウ君の声。

「サトシ?遅くなる予定だったんだけど、早く終わった。打ち合わせは終わった?」

「終わってるよ。今はイケメンとお酒飲んでる。」

爽やかイケメンに目配せすると、照れ臭そうに笑い返してくれる。

「イケメン!?お酒!?どこ?どこにいるの!?」

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。お酒美味しいよ!」

「いいから、どこなの!今すぐ行くから!」

「ここ?ええ~っとね……。」

爽やかイケメンが、お店の名刺を差し出してくれる。

目だけでありがとうを言って、名刺の住所を伝えると、復唱して電話を切るショウ君。

新橋からだとどれくらいで着くかな。

ショウ君を待つお酒っていうのもいいね。

スマホを置いて、ジンライムを飲むと、爽やかイケメンがグラスを磨く手が見える。

長くてキレイな指。

こういう手もいいな。

ショウ君の手もキレイだけど、それより少し骨っぽい。

中指の根元の骨の感じがいい。

「お友達がいらっしゃるんですか?」

「あ、いえ……。」

ジンライムをもう一口ゴクリと飲む。

「大事な人です……、おいらの。」

ちょっと恥ずかしくて、下を向いてお酒を飲むと、

イケメンがコースターの横にナッツをおいてくれる。

「カクテルには言葉が付いてるんですけど、ご存じですか?」

「え、知らない。このお酒にも付いてるの?」

「はい。色褪せぬ恋。ジンライムに付いた言葉です。」

イケメンと目が合って、思わず笑顔になる。

今のおいらにピッタリのカクテル。

高校時代から変わらぬ恋心。

ショウ君への想いは全然色褪せてなくて。

むしろもっと鮮やかになっていて。

電車の中でも走ってるショウ君が、フッと頭を過る。

あ、そうか。

イケメン×お酒!

ショウ君、だから慌てたのか!

言い方がまずかった!

おいらの表情を見て、イケメンがニコッと笑う。

「いい顔をしてらっしゃいます。」

いい顔?

ショウ君を待つ顔ってこと?

「色褪せない恋をしてらっしゃるんですね。」

照れ臭さも混じって笑うと、イケメンの笑顔もさらに大きくなる。

顔中で笑うっていいね!

「ジンライムのレシピ、続き入ります……?」

「あ、お願いします。」

ショウ君にもこのお酒、飲ませてあげたい!

家で一緒に飲めたら、最高じゃん?

おいらはスマホを開いてメモにする。

「ジンを40mlと……。」

「40ml?」

そんなの計れるかな?

計るものある?

「あ、じゃ、大匙3杯弱?」

「大匙って、料理のレシピみたい。」

「ひゃひゃひゃ、そうですね。」

二人で笑い合うとスマホが震える。

イケメンの目がどうぞと言ってくれる。

ショウ君に慌てなくて大丈夫って伝えてあげないとね!




 

 

 

 

 タイムカプセルシリーズのサトシ編