BORDER ③ | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 


翌日、微睡みの中、うっすら目を開ける。

温かい蒲団と温かい左側。

もぞもぞと左の腕の中に入って行く。

寝ぼけたままの櫻井が、智の体を抱き寄せる。

「しょお……。」

小さくつぶやいてみる。

名前で呼べる幸せ、温もり。

櫻井の指が微かに動いて、智の髪を撫でる。

智は、ふふっと笑って、櫻井の胸に頬を擦りつける。

スベスベの肌を頬が滑る。

蒲団の中に、青い匂いが微かに残っていて、昨日の夜を思い出す。

今日が休日だったせいか、いつもより櫻井が激しかった。

執拗に攻めたてて、力尽きるまで離してくれなかった。

それが嬉しい自分に恥ずかしさを感じる。

この部屋に来ると、櫻井は必ずといっていいほど智を抱く。

男としての性への欲求はわかる。

自分も同じだ。

嬉しいし、気持ちいい……。

幸せなのに……。

智はぎゅっと櫻井を抱きしめ、胸に耳を当てる。

ドクッドクッと櫻井の鼓動が聞こえ、智の心を落ち着かせる。

目を閉じると、温かさと安心感からか、スッと意識が遠のいた。



窓から差し込む陽ざしが強い。

んっと顔をしかめる。

「なん…じ……?」

枕元のスマホを取り、タップする。

「あ……。」

予期せぬメッセージにびっくりする。

昨日のコメントに返信がついたという知らせ。

智は急いでスマホを開く。

メッセージはすぐにコメント画面に切り変わる。

『コメントありがとうございます。

 コメント、もらったの初めてで、読んでもらえて嬉しいです。』

小説の作者からの返信だ。

思いがけない返信に、テンションが上がる。

「うわぁ……。」

コメント、読んでくれたんだ……。

ただそれだけのことが嬉しくてしかたない。

体が跳ねそうになって、

文字を追う前に一度大きく深呼吸し、スマホを握り締める。

「な…に……?」

隣で櫻井が薄目を開ける。

「ううん、なんでもない。」

スマホを隠してにっこり笑う。

「何?今隠した?」

「隠してないって!」

そう言いながら、スマホを持った手を背中に回す。

「隠したでしょ?何?浮気?」

面白がった言い方をしながら、どこか本気の匂いが漂う。

「んなわけないじゃん。」

「だったら、見せてよ。」

櫻井の手が、智の腕を引っ張る。

「恥ずかしいから!」

「恥ずかしい?」

櫻井が、強引に智の手を前に持って来る。

「ブログにコメントしたら……返事が来たんだよ。」

「返事?」

「うん。コメントとかするの、ちょっと恥ずかしいじゃん?返事くると思わなかったから、

 なんか、嬉しくて。」

櫻井は消えたスマホの画面をチラッと見る。

なんだと言うようにポンと叩いて、智の腕から手を離す。

「変なブログに引っかかんなよ?アクセス数上げたくて、いろいろする奴いるから。」

「そんなんじゃないよ。たぶん……。」

「そういうとこ、智は初心だからなぁ。」

櫻井が笑って智の生え際を撫でる。

「どんなブログなの?」

「う~んと……釣りの?」

「釣りかぁ。俺、詳しくないからなぁ。」

櫻井は笑いながら、指先をそろそろと下していく。

輪郭に沿ってなぞる櫻井の指にゾクリとし、肩を竦める。

自分が小説を読んでるなんて、恥ずかしくて言えなかった。

櫻井は有名大学出のインテリで、読む本も多岐に渡る。

馬鹿にされると思ったわけではないが、恥ずかしさの方がにわかに勝つ。

「初心な智も可愛いけど、娼婦並みにエロい智、見せてよ……。」

櫻井の手が智の肌を滑る。

「あ…んっ……朝から……?」

「ダメ……?」

上目使いの櫻井の、大きな瞳に吸い込まれそうになる。

「明日は釣りに行くからね?」

櫻井がクスッと笑う。

「だったら尚更、今しないと!」

櫻井の体が蒲団に潜って行く。

すぐに体を駆け抜ける刺激。

「あぁ……しょぉ……。」

智の体が快感に震える。