Believe -6- | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



二度目の キ ス は最初の キ ス より苦しくなくて、


あいつの 唇 が、僕の下 唇 を柔らかく挟む。

優しい感触に釣られて、軽く口を開くと、そこから 舌 が押し込まれる。

ぎゅっと歯でガードする。

あいつの 舌 は、進入する気がないのか、歯の根元を撫でて、唇 の感触を楽しんでるみたい。

ぎゅっと歯を閉じたせいで、息をすることができなくて、段々苦しくなってくる。

すると、あいつの 唇 が離れる。

「お前には……息の仕方を教える必要があるな。」

フッと、口元から力の抜けたあいつの顔に、なぜか僕の頬がカッと熱くなる。

「お前は息の仕方を忘れるのか?」

「……そうじゃないけど……。」

僕は視線を逸らして、横を向く。

忘れるわけじゃない……。

唇 に集中しちゃうんだ……。

あいつは僕の 唇 に、わずかに 唇 を合わせる。

「口づけていても……息はできる……。」

あいつは 唇 を重ねたまま息を吸う。

僕も同じように息を吸って……小さく吐く。

吐いた拍子にあいつの 舌 が入り込んでくる。

舌 先 が、僕の 舌 の上を撫で、クルンと丸めて 舌 先 を巻き込む。

「んんっ。」

合わさった 唇 が 唾 液 で 濡 れていく。

心地よさで、高まる高揚感。

濡 れた 唇 が、いやらしい音を立て、さらに高揚感が増していく。

なのに、あいつの 唇 が突然離れる。

じっとあいつを見ていると、表情を変えることなく、あいつが言う。

「今度はお前が絡めろ。」

すぐに 唇 を合わせたものの、あいつの 舌 は入り込んではこなくて……。

僕がしないといけないの?

こいつの言うことはなんでも聞けって、ジュンが言っていたことを思い出す。

でも……こいつの言うことなんか……聞くもんか。

こいつは……僕の敵だ。

「私は、絡めろと言っている。聞こえなかったのか?」

唇 を擦らせながら、低い小さな声で囁く。

その声が、僕の頬を染め、何か得体のしれない僕の奥深くを刺激する。

僕は仕方なく 唇 を合わせ、舌 をあいつの口の中に押し込む。

舌 先 を使って、あいつと同じようにあいつの 舌 ごとクルンと巻いた。

あいつの 舌 が、僕の 舌 に 絡 んでくる。

絡 まり合う 舌 の感触と、唾 液 でネチャネチャした 唇 が心地よくて、

もっと絡まり合いたくなって……。

顔の角度を変えてあいつの口の中に入り込むと、

あいつの目が細くなって、僕を見つめた。



長い キ ス の果てに、僕はあいつの腕の中で眠りについた。

慣れないことをして疲れたのと、あいつの体温の心地よさが、僕を眠りに誘う。

こいつは敵だ、甘えちゃいけない……。

そう思う反面、こいつにはまだ逆らっちゃダメだ。

まだ、力が足りない……だから……。

そう言い訳する自分がいて……。

一度は腕から逃れようと試みたけど、あいつの腕にぎゅっと力が入ると、

僕は……抵抗する気になれなかった。



それからも、時々あいつは僕に キ ス してきた。

でも、それ以上に手を伸ばすことはなく、僕もだんだんあいつの キ ス に慣れていった。

そのうち、奇妙なことに気づく。

最初は、ピアノのレッスンが変更になる日に キ ス されることが多いなと思っていた。

けれど、それを何度か繰り返すと……。

教皇様の来られた日に限って、キ ス されていると言うことに気付く。

自分の父親に会った日に僕に キ ス をする……。

あいつはなぜ、僕に キ ス をする?



その日も、長い キ ス をされて、あいつの腕の中で微睡んでいると、

あいつが耳元でポツリとつぶやく。

「お前の父親は、どんな人だったんだ?」

「父さんは……。」

僕はあいつを見上げる。

「鍛冶屋で、力も強くて、あの熱い中でも黙々と作業する働き者で、

 でも、喧嘩っ早くて、すぐ靴屋のおじさんとケンカしちゃう。」

僕は父さんを思い出してクスッと笑う。

「でもね、僕と母さんのことはとても大事にしてくれてた。

 優しい父さんだった……。」

そうだ。そんな父さんを……。

僕はキッとあいつを睨む。

「よかったな。そんな優しい父親で。」

あいつの声は、なぜか透き通るように儚くて……。

僕は、あいつを睨み続けることができなくて……。

あいつの部屋着の襟元をぎゅっと握った。

あいつは一瞬、困ったように笑って、僕を抱きしめた。

こいつは……どんな気持ちで僕を抱きしめている?

僕から、父さんと母さんを奪った張本人。

なのに、こいつから溢れてくるこの切ない感情は……いったいなんだ?

抱きしめ返したいと思う、僕の感情は、なんなんだ?