Starlight kiss 前 - タイムカプセル side story - | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



「そっかぁ……とうとうねぇ。」


マサキがニヤニヤしながらサトシとショウを見る。


「ま、なるようになったと。」


ジュンがビールをゴクリと飲む。


「はぁ……もったいない。」


カズが残念そうにサトシを見て、微笑む。


「でも、サトシが幸せなら仕方ないですね。」


サトシとショウは頬を染めて顔を見合わせた。




竜の木の一時帰国からほどなくして、サトシとショウは日本に帰って来た。


帰って来た時の二人は、一時帰国の時とは明らかに違っていた。


ショウに甘えるように寄り添うサトシ。


何かといえば、サトシを隣に置き、撫で回すショウ。


誰が見てもわかる一歩前進した二人。


そんな二人の帰国を祝って、幼馴染で飲もうということになった。




「でも、本当にショウちゃんでいいんですか?サトシならいっくらでも…。」


サトシの隣でショウの目が睨みをきかす。


「はいはい。サトシにはショウちゃんだけです。」


カズがそっぽを向きながらビールを口に運ぶ。


「でもさ、ショウちゃんが浮気したりだとか、何かあったら、


 絶対言えよ?俺がガツンと言ってやるから。」


ジュンが握りこぶしを作って見せる。


「ば~か。そんなことするわけないだろ?」


ショウはチビリチビリ焼酎を口に含む。


ショウにはこうなることはわかっていた。


みんなサトシが大好きで、あわよくばって気持ちがなかったわけじゃない。


でも、ショウも同じだったように、サトシの無邪気さが、


それ以上に進めてはくれなかった。


「でも、ショウちゃん、鬼畜ですからね~。」


「え?そうなの?」


カズの言葉にサトシが反応する。


「何言ってんだよ。そんなこと…。」


「高校時代、女子はみんな言ってましたよ。ショウ君は鬼畜だって。」


「ええ~?知らなかった、何それ?」


マサキも食いつく。


「ショウちゃんに告白した女子がことごとく大破していくんですけど、


 その断り方が尋常じゃないって。」


カズがおかしそうに笑い出す。


「ば、ばか!そういうこと言うなよ!」


「え~!ショウちゃん、どんな断り方したの?」


マサキが身を乗り出す。


「ずっと好きでしたって告白された時に『その程度でずっと?は?


 好きってどんな気持ちかわかってる?』って説教されたって。」


カズがクスクス笑い出す。


「まじか……ショウちゃんすげぇ。」


「俺も聞いたことある。学校一の美女に告白された時に、


 『その程度のルックスで俺に告白?鏡見てから来いよ』って!」


ジュンも焼酎を口に含みながら、クククッと笑いを堪える。


「きゃあ~怖い~!」


マサキが頬を押さえて怖がって見せる。


「ショウ君……マジか。」


サトシが冷たい目でショウを見ると、ショウは溜め息をついて話し出す。


「だからね、それはあくまでうわさ。


 まずね、ずっと好きって俺なんて、それこそ幼稚園の頃からずっと


 サトシが好きだったわけよ。高校入って1年やそこらでずっとって、


 ありえないでしょ?って言っただけでね。」


「え?あんまりうわさと変わんなくない?」


マサキが同意を求めてキョロキョロする。


カズもジュンも変わらないと、マサキに目で合図する。


「それから、学校一の美女?アレのどこが?サトシに比べたら、月とすっぽん…。


 あの程度で自分がきれいだと思ってるなんて、それこそ家に鏡ありますかって。」


「え?ショウちゃん、さらにひどくない?」


マサキの突っ込みにカズもジュンもうなずく。


「ショウ君、女の子は傷つくよ。」


「いいの。サトシが傷つかなければ。」


ショウはサトシの顔を見て、ニコリと笑う、


「ね、鬼畜でしょ?」


カズがお手上げと言わんばかりにビールを流し込む。


「ここまでとはね…。」


マサキもビールをゴクリと飲む。


「まあまあ、それでも彼女がいたこともあったし…。」


ジュンが肉じゃがを口に運びながらサトシを見ると、


サトシが悲しそうな顔をしている。


「サトシは?サトシはショウちゃんが初めてだった?」


ジャガイモを口いっぱいに頬張りながら、ジュンが聞く。


「え?……そうだよ。」


サトシは恥ずかしそうに下を向く。


「キスくらいはあったでしょ?」


カズがニヤリと笑ってサトシを見る。


「え……。」


「ファーストキスまでショウちゃんってことはないよね?」


マサキが突っ込む。


「……ファーストキス?」


サトシが小首を傾げて考える。