アニョハセヨ~


そこに

一切の救いも感動もなかった



連鎖

村で精米所を営む
ソック(キム・デミョン)は
30代でも知能は8歳程度
両親に先立たれも
親切な人々や友人の助けで
平穏に暮らしています

ある日

父親を探して
村のシェルターに
14歳のウンジ(チョン・チェウン)が
家出して来ます
2人は友達になりますが
シェルターのキム先生(ソン・ユナ)に
ある光景を目撃され
その日以来
ソックを取り巻く環境は
ガラリと変わってしまいます……


この映画

どんなに立派な人間にも
心の奥底には
偏見差別が巣食っていて

事件が起きた時

障害者に対して
健常者は
健常者の尺度で考え
「あ〜やっぱりね」とか
「いつかやると思ってた」などと
隠し持っていた偏見が顕になり
非難し廃除しようとする

「友達」と言っていたのは
実は上辺だけで
事件をきっかけに
本心が出てきます

遊んでいた奴
らも
試食の肉を
延々と食べさせてくれていた
スーパーの店長も
ソックが過ちを犯したと知ると
手の平を返して敵視する

また
女性や子供を救うという
信念を貫きたいキム先生は
ソックを
徹底的に追い詰めないと
気が済まない

もうじゅうぶん
制裁は受けているはずなのに
容赦しないのは何故なんだろう?

しかも
このキム先生

ソックが
本当は無実なのでは?と
ふと疑念が湧くのですが

間違いを正さず
気付かなかった事にします


唯一
ソックの味方だった
神父さえも
本心では
ソックを信じていなくて
でもそれを
ソックには
ちゃんと見抜かれていて

自分を信じていなかった神父を
ソックは
「信じている」と抱きしめる
もう
このシーンには
号泣!

映画の冒頭

ソックが
初めて性的な現象を体験した時
今後の事は
神父から止めれていたので
純粋な彼は守り抜いていたはず

止めたのは神父なのに
ソックには知的障害があるから
我慢出来ないだろうと
思ってたんだろうな〜

裁判で無罪になったのに
村の全ての人から
嫌われ無視され
行き場を失ったソック

このまま命を落すのか
それでも生き続けるのか
わからないまま終わりましたが

後味が悪い
胸くそ映画でした


だけど
人間の身勝手と
障害者への偏見と差別は
韓国だけでなく
全世界が抱える問題なので
考えさせられもしました


それにしても

ソック役の
キム・デミョン氏の演技が
も〜う
素晴らしくて

ソックは
こっそりウンジに会いに行きますが

接見禁止命令が出ているので
ウンジは
ソックを思い
心にもない事を言います
それでもソックは
「友達」だと言い
ソックは
気持ちを言葉にするのが苦手だから
貰ったパンをおどけて食べるだけ
だけど
絶対に振り向かないウンジに
ソックは遂に別れを告げます
結局
弱者である
子供や障害者が
いつも
我慢や苦難を強いられてる


あ〜💦
これ書いているだけで
泣けてくる!


そうそう

キム・デミョン氏は 
『ミセン(未生)』でも
泣かせてくれましたよね↓↓↓

韓国には
名優が多くて
いつもスゴいな〜って思う

今後も
彼の演技に注目したいです


映画評価
★★★★★
星は全てキム・デミョン氏へ!