今回は成幸社の面接。

業界自体は未経験だし、正直、そんなには興味があった訳では無いが営業で基本給がソコソコ高かったので応募してみたのだ。

ビルにつき、所在階に着く。

会社という当たり前の認識で来た私は、ちょっと面喰らってしまった。

ドアが開いており玄関にあたる部分が丸見えなのだが、小上がりのようにスリッパで入るようになっており、正面には和の雰囲気の彫刻物が鎮座している。

さらに奥を覗くと毛筆の掛軸のような物が見える。

少し胡散臭そうな物の営業職の募集だが、まさかソッチ系じゃないよね。

何か、この入口という限られたスペースで和のテイスト満載なんだけど…

中に入ったら神棚や龍や虎の置物や絵画とか出て来ませんように…

そういや20歳位に受けた会社が、ドア開けたら全員パンチパーマやオールバックって事があったなぁ(笑)

恐る恐る受付の電話機にて呼びかけると、お待ち下さいと。

ドスの効いた声だったらどうしようかと思ったが、とりあえずはセーフ。

やがて、女性社員が出てきて中に入るよう促される。

チラッとオフィスの方が見えたが、何だ普通の会社じゃないか…

そりゃ、そうだよな。大手転職サイトに載ってる位なんだから、スポーツ新聞の三行求人広告じゃあるまいし。

応接室に通されると豪華な黒い革張りの応接セットに迎えられた。

なーんか、インテリアも和の空間だけど、年輩の経営者なんだろうか。

少しすると一人の男性が入室してきた。


次回に続く


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