社 「君の方から何かあるかね?」

私 「はい、実は私人工関節を入れておりまして、但し日常業務には差し支えないと思います。以前の仕事もチラシ配りで半日歩いたり、販売会で一日以上立ってたりしましたので。ただ、早く走ったりは出来ません」

社 「人工関節?何か怪我でもしたの?」

私 「はい、若いころ痛めて、仕事も忙しくそのままにしてしまったんです。それで悪化してしまいまして…」

そう言って私は膝に一直線に入っている手術痕を見せた。

社 「歩くとどんな感じなの?」

私 「はい」

少しそのあたりを歩いてみせた。
自分では健常者とそれほど違わないと思っていたが…

社 「ちょっとロボットみたいだね」

私 「あ、そうでしょうか…」

席に座ると、社長が椅子に大きく持たれ、両手で顔を覆ったあと髪を掻き上げながら「う~ん…」と唸り出した。

仕事がハードだから問題無いか悩んでいるんだろうか。

いつも面接でこの事を言うと、腫れ物に触るような対応をされるが、この方はストレートに悩んでいるように見えた。

社 「よし分かった。最後に何かあるかね?」

私 「はい。もし採用して頂いた場合、学歴は最低だと思いますが顧客満足度は最高レベルを提供できると思います。何卒よろしくお願いします」

社 「最後のお願いか。分かった。それは私が決める事だ。では、以上で。ご苦労様でした」

私 「はい、ありがとうございました」

最終面接は終わった。

リラックスして臨めたので力を出し切った。

何だか清々しかった。
けど、やはり人工関節の事を話した途端に様子がちょっと変わったなぁ。

ま、いつもの事とは言え、やはり悔しいな。
影響なさそうな仕事を選んで応募はしているのに。

そして数日後、転職サイトのメッセージボックスに結果の連絡があった。

そこには見慣れた文面が記載されていた。


やっぱりダメだったかぁ…

なーんか、思わせぶりな態度の女のコと盛り上がりそのままホテル行こうと思ったら「そういうつもりじゃ無い」みたいな感じだな…

嫁さんも意気消沈したので、私もいたたまれなくなった。

期待してしまっただけに正直キッツイな。
敗因は人工関節かな。

だとしたらしょうがない。

自分が面接官なら健康面で比較したら健常者を恐らく選ぶもんな…

さて、振り返ってる暇は無い。

次の面接は何日だっけ…


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