両親の暮らす実家に行きました。
母のわがままぶりには昔から手を焼いていて
私が二十歳になったころから
親子関係は逆転しました。
年を取っても、あいかわらずわがままで
人の気持ちを考えないで言いたい放題。
最近は認知症が加わってパワーアップ
一旦炎上し始めると、手がつけられません。
何を言ってもなだめても、被害妄想の罵詈雑言。
今日も大火事になり始めたので、
「また来るね」と一声かけて
玄関でブーツを履いていると
小さく折畳んだ五千円札を私の手に握らせました。
「いいよ、反対に私があげる年令よ」と言うと
年老いた小さい身体を丸めるように
持っていた自分の財布を覗いて
「まだあるから大丈夫」とニコッと笑いました。
わかってました。
これは母なりの「ごめんなさい」
自分でも、どうしようもないのよね?
自分が一番苦しいのよね?
私は「ありがと。身体に気をつけてね」と実家を出ました。
帰り道、母の思いを何か形に残したくて
何がいいか考えていると
「そうだ!」
本格的にウォーキングを始めようと思ってて
シューズが欲しかったことを思い出しました。
靴屋さんに寄って 買いました。
間接的な、母からの贈り物。
いくつになっても母というものは
子供に何かしてあげたいんですね。
靴を履くたび、きっと思い出す、
お財布覗いた可愛い姿。
可愛いから、どんな酷いこと言われても
「ま、いいか」と忘れられます。
この靴で、母と一緒に歩きます。
iPhoneからの投稿
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