my story vol.20 親孝行

祐吉は、人様のご自宅に上がらせていただくことが好きだ。
必然的に大好きになった訪問介護というお仕事。
お客さまのお手伝いをしていた頃、お会いしたその日から魅了されてしまった方がいる。

訪問入浴の曜日があって、5年程、お風呂大好きな祐吉も、一緒に湯船に浸かったかのように汗だくになりながら、心地よい気分を勝手に味わっていた。

非常に知的で思いやりがあって、バリバリお仕事をされていた期間が長かったと伺っているが、
原因不明の難病と長年共存されておられる姉御肌の方だ。

去年お会いした時は、左手の1本の指先が微かに動かせる程度だった。
症状に拍車をかけるように、強い痛み止めの影響もあって、会話も、年々、聞き取りにくくなっていく印象だ。

この、指先に取り付けられた小さなセンサーを駆使して、専用のノートパソコン上で、メール、ネットサーフィン、ケーブルテレビの録画、CDの再生、エアコンのオン・オフなどを操作出来る、コックピットのような状態だ。

が、それ以外は、ほぼ全介助だ。タオルケットの重さすら、負担になるような綱渡りのような状態で、懸命に「生きる」を体現してくださっている印象を受けている。

お仕事で毎週関わらせて頂く中で、何だか家族のような、いや、家族以上に、色々なお話をさせていただいた。
不覚にも相談にも乗ってくださったし、時には、枕元で涙を流した事もある。
心のお姉さんのような、お母さんのような、頼もしい愛すべき存在だ。

へっぽこヘルパー時代から、祐吉のことをずっとずっと応援してくださっていた。
介護のお仕事を一旦お休みという形になってからも、しばらくの間お会いしなくても、どこかで繋がっている感覚がある不思議な存在だ。

ottoとの関係性について、芸能人でもないのに、なぜ隠すように、まるで悪いことをしているかのように生活しなくてはいけないのか分からず、悶々としていた頃、

「あなたが幸せになる。その姿を見せることが、何よりの親孝行。だから大丈夫。幸せになっていいんだよ。」と力強いお言葉をくださった。

私は、信頼する方たちのこのような言葉でどれだけ救われてきたかわからない。

もちろん、こんなにありがたいお言葉をいただいても、当時の祐吉は「そんなこと出来ない・・・。家族に歯向かうなんて出来ない。」と弱気ではあったが、心の隅にずっと居てくれた言葉だ。

何年もかかったが、まだ発展途上ではあるが、その言葉の意味を理解しつつある。

大好きなお客様に、入籍後に真っ先にご報告メールをお送りした。
数日後、何時間もかけて打ってくださったであろう、心のこもった長い返信メッセージが届いた。
その抜粋をご紹介させていただこうと思う。

『おめでとうございます。
このご報告を待ってました。

これからの人生を共に歩んで往くと決められて。
人生は、何が起こるか分かりません。(私が言うと真実味が増すでしょう。)
良い事ばかりは続きません。相手の辛い時・悲しい時・苦しい時にこそ寄り添えるお二人でいて下さいね。
これまでを乗り越えてきたお二人であれば、大丈夫だと思っています。』


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