窓からの眺め病院の窓から見える緑の田園 梅雨の合間のグラウンドには 野球に興じる人の姿が見える 豆粒ほどの小さな虫のように ちょこまか動く様子が見える まるでゲーム盤の上の動きだ 小さく可愛らしく動いている 緑なす平原は潤いつつも輝き 眼下に果てしなく広がる緑野 六月下旬の空の下明るい光芒 病院の窓からの眺めは麗しい 病気に罹っていることを忘れ 暫しうっとり見とれてしまう 両足の萎えと力なさはどこか 他人事の様に思われてならぬ