病院院内の雰囲気は静かだ 病める者の集まりだが 己の病に項垂れている たまに子供が無邪気に 戯れ場所を勘違いする だがここは病院である 六輪の杖をついて歩き 点滴したまま無表情だ けれど明るい人もいる 病院は人を呑み込んで 吐き出して受け入れる 私も、その一員である