大阪の禅寺 天正寺だより(佐々木奘堂住職) -4ページ目

2015/04/08


「スマホやめますか、それとも信大生やめますか?」と、信州大の学長が入学式で言ったそうです。

先月、茨城県牛久での坐禅会に、私の高校時代からの友人とその娘さんが参加してて、その18歳の娘さん、その時は信州大の最終(面接)試験前で、その後、信州大合格したので、この学長の話、直接聞いてたでしょう。

スマホに限らず、大人になっても、例えばパチンコや酒など、「これしてても、無駄に時間つぶしてるよな」と自分で思いながらも、無駄に時間過ごしてしまいがちですね。

私自身、強くそう思います。

「これじゃ、まずいよな」と思い切って、だらけた自分から身を立て直すことは、死ぬまで継続する、常に新たな課題なのだと思います。

身勝手かつ利己的に

「老いと身勝手」という曽野綾子さんの文章、「確かにそうだな」とすごく思いました。

年をとると、大方の傾向として、「より身勝手・利己的になり、相手の都合も考えず、自分の要求だけを押し通すようになる」というの、自分自身を振り替えってみても、回りの人をみても、この傾向が強いように思います。

普通に(自然に)生きていると、こうなるのかなと思います。(口では、「謙虚に」とか「感謝して」等、いくらでも対策を言えますが。)

その傾向は増大するばかりで、より身勝手になっていくだけだったとしても、「このまま普通にしていては、マズイかも?」という疑問が少しでも出てくる可能性があるなら、すごい希望はあると思います。



天正寺で「雁の寺」見ました。

天正寺にて、坐禅会参加者で、映画を見ました。



水上勉原作の「雁の寺」です。
水上勉は、子供の頃、京都の相国寺の中にある瑞春院というお寺に小僧として、家から出されました。結局、そこを抜け出し、僧侶とはなりませんでしたが。寺で小僧だった体験をいかし、いくつも小説を書いています。「雁の寺」は、その代表作です。若尾文子主演で映画化されています。(私は、小説より、映画のほうが感銘うけました。)
30人くらいが集まっても、みんなで見れるように、80インチのスクリーン、プロジェクターを購入しました。十分楽しめました。
この映画を見た後は、恒例の夏の宴会をして盛り上がりました。それぞれ別々の感想をいうのが面白いです。