祖母の法事、親戚との食事、
忙しなく動き回るなか、
僕が幼少期書道を師事した書家の叔父宅にて、
書初めをしてきました。
たまに帰郷すると、いつも、
「じゃあ何か書いてみようか」
と、集まった親戚一同で文化的な遊びが始まります。
叔父叔母だけでなく、僕の母も書道師範、
実家近隣に居住する親戚達は皆、書を嗜むのですが、
こうして書を楽しむ機会は、
僕が東京で作家活動を推進する流れを受けて生まれたものです。
ここ数年、これを楽しみに帰郷している、
という面もあります。
叔父の家では、
僕が「習字」をしていた教室がいまも続いていて、
今回、僕が書初めをした場所も教室のスペース、
壁一面に、老若男女生徒さん達が自由に書いた書初め作品が展示してありました。
叔父がコレクションする無数の筆から、
自分向きの一本を選び、
何を書くか、文字数、書体も自身で選び、
思い思いの作品を作り上げる。
そうして出来上がった作品群を貼り出した教室は、
書道作品のみを扱った画廊の趣を呈していました。
僕が選んだのは、一般に扱いの難しいと言われる、
羽毛のみで作られた筆。
羽毛筆は僕自身何本か所有していて、
作品製作によく使用していますが、
僕の所有していない、鶏の羽毛筆をチョイスしました。
書道用の筆は基本的に、
この様に筆を走らせる、と意識しても
その様に筆が実際には流れてくれない、
毛の一本一本の動きまでをコントロールするのは
とても難しい構造になっています。
なかでも羽毛筆は不規則な動きをする筆で、
書家が作品製作用に用いる以外には、
使うべきではないものと言えるかもしれません。
コントロール不能までも含めコントロール下に起き、
意識外を含めて意識内として、書く。
それが面白いんです。
選んだ語句は『竜善』。
竜は、現実に存在する生物を超えた力を持つ、想像上の怪物。
その成り立ちから、非常な、素晴らしい、という意味を持ちます。
つまり竜善とは、非常なる善、素晴らしく善い事、という意味になります。
2013年、竜善が、
僕と、また僕の大切な人たちと、
共に在る一年になればという想いを込めて書きました。
練習は一度もなし、
初めて持つ筆で、
初めて磨る墨で、
一回書き切り。
仕上がった作品は叔父の教室に展示されています。











