泉岳寺から伊皿子坂に出て、次の信号を左折し高松宮邸の森を右に見ながら歩き、證誠寺の先から天神坂を下って覚林寺を経て、白金台駅から電車に乗ることにする。

実に久しぶりに高輪地区の散策となり、何か懐かしく心が躍ってくる。

途中、随分と細い石段が下っており、保安寺とある。

目の前で外国人親子が降りて行かれたので私も降りて行く。

 

曹洞宗の寺院、慶長12年(1607)創建。

写真は石柱門と本堂。

 

境内には、なかなか凝った小庭園が設えてあった。

 

證誠寺は真宗本派の度院、山号は長命山。

承久3年(1221)の創建。

境内には本堂と鐘楼のみ。

 

天神坂を下って行くと、右手に小さいながらも格式のありそうな古寿老稲荷神社があった。

創建は不詳、延宝6年(1678)に現在地に移転遷座。

江戸期には小女郎稲荷と呼ばれていた由。

 

天神坂を下ると桜田通りに出る。桜田通りと目黒通りの三差路にあるのが覚林寺

清正公として知られており、寛永8年(1631)に加藤清正が朝鮮より連れ帰った王子の一人が出家して開山した。

山門は安政3年(1856)再建。

 

山門を入ると右に祖師堂(本堂)が建つ。

またこの地は細川家の中屋敷跡だったという。

 

清正公堂は本殿・幣殿・本殿から成る権現造で、幣殿・拝殿は慶応元年(1865)の再建。

「破魔軍」の扁額が架かる。戦に強かった清正にちなんだお守り「勝守」は5月4,5日の大祭に授与される。なお本殿は土蔵造り。

 

また山手七福神の毘沙門天が祀られ、稲荷社と並んで祀られていた。