2019年の私の再見作品(前篇)

 

最近は昔見た名作を再見することが多い。

大まかなストーリーは覚えているのだが、細部は全く覚えてなくて、新たな感動を感じることもある。また若い頃見た時とはまた別の感動を覚えて新鮮に気持ちになることもある。

なにより最近の見たい作品が少ないため、旧作を観たくなることが多い。

という訳で、昨年は例年になく多くの作品を再見した。前篇と後編の二回に分けて記してみたい。

 

〇戦争と平和  1956  キング・ヴィダー

 オードリー・ヘップバーン、ヘンリィ・フォンダ、メル・フェラー、ハーバート・ 

    ロム

 ナポレオンのロシア侵入時にロシア貴族一家の苦悩と、一人の若い女性の逞しく成長する姿。戦闘シーンが雄大

OK牧場の決闘  1957  ジョン・スタージェス

 バート・ランカスター、カーク・ダグラス、ロンダ・フレミング、デニス・ホッパー

 アープ保安官と賭博師との友情、力強い主題歌とラストの決闘

〇鳥  1963  アルフレッド・ヒッチコック

 ティッピー・ヘドレン、ロッド・テイラー、スザンヌ・プレシェット

 鳥が人間を襲うとい奇抜なストーリーだが、二度見ると単純なストーリー

〇ファーゴ  1996  ジョエル・コーエン

 フランシス・マクドーマンド、ウイリアム・H・メイシー、スティーブ・ブシェミ

 一面雪の中の田舎町で起きた殺人事件を身重の警官が担当する実話の映画化

LOVE  LETTER  1995  岩井俊二

 中山美穂(二役)、豊川悦司、加賀まりこ、范文雀、光石研

 岩井のデビュー作。恋をした女性が女学生時代の初恋の人へのラブレターという新鮮な初恋物語。ラストの余韻も素晴らしい名作

〇裏窓  1954  アルフレッド・ヒッチコック

 ジェームズ・スチュアート、グレイス・ケリー、レイモンド・バー、セルマ・リッター

近隣の人の生活を盗み見る悪趣味な映画であるが、何度見てもスリル満点である

〇八甲田山  1977  森谷司朗

 高蔵健、北大路欣也、三国廉太郎、小林桂樹、栗原小巻、秋吉久美子、加山雄三

 多くの犠牲者を出した雪中行軍を土台にして指揮官としての資質を問う大作

〇ローマ帝国の滅亡  1964  アンソニー・マン

 クリストファー・プラマー、メルソフィア・ローレン、スティーブン・ボイド、アレック・ギネス、ジェームズ・メイソン、・フェラー、オマー・シャリフ

 どんな帝国も盛りを過ぎると内部から崩壊する。大スペクタル映画で豪華キャスト

〇遠すぎた橋  1977  リチャード・アッテンボロー

 ロバート・レッドフォード、ジーン・ハックマン、マイケル・ケイン、ショーン・コネリー、ダーク・ボガード、ローレンス・オリヴィエ、マクシミリアン・シェル

 連合国がドイツに進撃すての五つの橋占領作戦。記録映画手法で戦争のむなしさ残酷さを描く。豪華キャスト

〇ジュリアス・シーザー  1953  ジョーゼフ・マンキーウィッツ

 マーロン・ブランド、ジェームズ・メイスン、デボラ・カー、グリア・ガースン

 まるで舞台劇のような演出で一人芝居的なシーンが印象に残る。ブルータスが主役か。

〇山猫  1963  ルキーノ・ヴィスコンティ

 バート・ランカスター、アラン・ドロン、クラウディア・カルディナーレ

 革命に翻弄される孤高な高級貴族と、その甥の若者との対比。豪華絢爛たる舞踏会

〇カオス  2006  トニー・ジグリオ

 ジェイソン・ステイサム、ウエズリー・スナイプス、ライアン・フイリップ

 善人で犠牲者だと思っていた主人公の警官が、実は犯人の首謀者というどんでん返し

〇太陽はひとりぼっち  1962  ミケジャンジェロ・アントニオーニ

 モニカ・ヴィッティ、アラン・ドロン、フランシスコ・ラバル

 無機質な都会の中で暮らす男女二人の無常な生活と愛は都会砂漠であろう

〇ブラジルから来た少年  1978  フランクリン・J・シャフナー

 グレゴリー・ペック、ローレンス・オリヴィエ、ジェームス・メイソン、リリー・パルマー、ブルーノ・ガンツ

 ナチスの残党の集団の団結力の強さ。戦時中にヒットラーのクローン人間を世界中に作ったという恐怖。ペックが珍しい悪徳医師を演じる