これで境内は一回りしたが、境外地の石落神社と奥之院を訪ねることにする。
東門から出るとその真ん前、道路一つ挟んで鎮守石落(しゃくらく)神社がある。
仁治3年(1242)に叡尊が勧請した、祭神は少彦名命で春日造檜皮葺の一間社。
塀伝いに西に西にと歩いて奥之院に向かう。
西大寺の崩れかけた土塀が長く続く。
途中野上神社があったので立ち寄る。
祭神は別雷神で、元禄15年(1702)建立と石灯篭に刻まれている。
境内には鳥居と本殿、その左側に石仏を祀る小堂がある。
神社から右に曲がった公園の先が奥之院となる。
正式には西大寺法界体性院という。
思っていたよりもかなり広い敷地であり、境内は国名勝指定。
写真は山門と境内。
真ん中に聳える大きな五輪塔に圧倒される。
叡尊の墓である五輪塔は二重の基壇の上に立ち、高さは3,5mもあり、
国重文指定されている。
奥之院は西大寺を復興した興正菩薩叡尊上人の荼毘所である。
写真は本堂に当たるお堂。
周囲は手入れされた生垣などで公園風に設えてある。
感心して眺めていると自転車に乗った品の良い人が帰ってみえて、どうぞゆっくり
拝観してくださいとお堂を開けて頂く。
そして冷やし抹茶と水菓子の接待までして頂き感激する。
奥之院の本尊は地蔵菩薩であり、永正11年(1514)の造立。
すっかり気持ち良くなり疲れもとれて駅にと戻る。
大和西大寺から近鉄で京都駅に、JR線の乗り換え今夜の宿の大津駅に。
シャワーを浴びた後、今夜の会食場所の高槻にと向かう。
昔の仕事仲間だったU君と久しぶりに昔話に花を咲かせる。
少し飲みすぎた感があるが、いつもながら実に楽しいひと時であった。