2018年に観た主な邦画作品
〇海よりもまだ深く 16年 是枝裕和
阿部寛、真木よう子、樹木希林、小林聡美、リリー・フランキー
売れない作家の荒れた生活と母の愛情。海より深く人を愛したことがないから人は生きてゆける
〇愛すればこそ 1965年 吉村公三郎、今井正、山本薩夫のオムニバス三部作
音羽信子、芦田伸介、香川京子、内藤武敏、久我美子、山田五十鈴、山村聰、神田隆
見逃していた昔の作品。当寺の世相を反映した貧しくも心優しい世の中だった
〇この世界の片隅に 16年 片淵須直 キネ旬1位
アニメーション作品
戦時下に呉で暮らす少女が妻となり、夫とその家族と暮らす戦争の虚しさを描く秀作
〇彼らが本気で編むときは 17年 荻上直子 キネ旬10位
生田真斗、桐谷健太、柿原りんか、小池栄子、田中美佐子彼女が
男性と暮らす性同一者が介護士をしながら明るく偏見と闘う。生田の女形は見事
〇三度目の殺人 17年 是枝裕和 キネ旬8位
福山雅史、役所広司、斎藤由貴、広瀬すず、満島真之介、橋爪功
裁判物で、若い弁護士と殺人犯との息詰まる対決と心理戦、裁判制度の矛盾を描く
〇彼女の人生は間違いじゃない 17年 広木隆一 キネ旬7位
滝内広美、高良健吾、柄本時生、三石研
福島の被災地で母を亡くし父と暮らす女性が、週末に東京で風俗に務める生活
〇散歩する侵略者 17年 黒沢清 キネ旬5位
長澤ますみ、松田龍平、満島真之介、小泉今日子、笹野高史、長谷川博己
宇宙人が人間の身体に住みつき人間を観察し、自分の世界にしょうという奇妙な世界
〇関ヶ原 17年 原田真人
岡田准一、有村架純、平岳大、東出昌大、松山ケンイチ、役所広司
三成と家康の人間の幅の大きさ、苦労の違いが勝敗を分けたのであろう
〇ああ 荒野(前篇・後編) 17年 岸善幸 キネ旬3、4位
菅田将輝、ヤン・イクチュン、でんでん、木村多江、ユースケ・サンタマリア
恵まれない子供時代を過ごした青年二人と女性の三人のフラッシュバックと必死に生きる現代を描く。やくざと在日韓国人がボクサーを目指すストーリー
〇彼女がその名 知らない鳥たち 17年 白石和弥 キネ旬9位
蒼井優、阿部サダオ、松坂桃李、村川絵梨、竹野内豊
男に頼っての生き方しかできない女と、身勝手な男達や献身的な男も描く
〇深夜食堂 14年 松岡錠司
小林薫、余貴美子、オダギリジョー、高岡早紀、田中裕子、松重豊
新宿の片隅で深夜営業する居酒屋に集まる常連を中心に三部作
〇万引き家族 18年 是枝裕和
リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林、緒形直人、柄本明、池脇千鶴
血の通わない5人家族が祖母の家での年金目当ての生活。一家揃っての万引きの常習犯だが、実は子供達もみんな万引きしてきたという
〇幼な子 われらに生れ 17年 三島有紀子 キネ旬4位
浅野忠信、田中麗奈、寺島しのぶ、鎌田らい樹、南沙良
三人の娘を持つ女と結婚した男の家庭づくりの苦労と新しい子供誕生までを描く
〇空海 KU―KAI― 18年 チェン・カイコー
染谷将太、ホアン・シュマン、チャン・ロンロン、松坂慶子、阿部寛
中国との合作。空海を歴史の探偵に仕立てて中国の白楽天と共に、楊貴妃の死の謎を追うという不思議な世界を作り上げた作品
〇祈りの幕が下りる時 17年 福沢克雄
阿部寛、松嶋菜々子、溝端淳平、田中麗奈、烏丸せつ子、小日向文世、山崎努
複雑な親子関係と男女関係のもつれが悲劇にと繋がる、松嶋が犯人役
〇夜空はいつでも最高密度の青空だ 17年 石井裕也 キネ旬1位
石橋静河、池松壮亮、三浦貴大、松田龍平、田中哲司
社会の底辺で明日の希望もなく、また生い立ちや体の欠陥を持ちながら生きている若者たちの明日なき青春。題名の意味が分からない