翌日の12日、「奈良まち」の寺社巡りに出かけた。
奈良市の寺社巡りには何度も来ているが、奈良まち周辺の商店街や居酒屋巡りをして、元興寺、白毫寺、新薬師寺など数寺しか訪ねていなかった。
今回は白毫寺を皮切りに新薬師寺、高畑町の寺社、福智院町、京終町から「やすらぎの道」に沿って北に歩いて称名寺を訪ねてJR奈良駅まで歩くことにした。
京終町は「きょうばてちょう」と読み、京の終わりという意味であろうが、面白い名前をつけたことに感心する。
また見かけは小さな寺社だが古くから由緒ある寺院が多く、訪ねてみないと判らないという楽しみもある。結局、34ケ寺社廻ったことになる。
 
近鉄奈良駅からタクシーに乗って白毫寺に行き、ここを起点にして半日歩くことにする。
白毫寺(びゃくごうじ)の参道の石段は自然石であり100余段続いており、その両側には萩が植えられており「萩の寺」としても名高い。
石段の途中に山門が建っている。ダウン
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境内の入り口に受付ある。
若草山、春日山に続く高円山の西麓に位置しており、境内からは奈良市街が一望できる。
写真は石段を登り切ったところから山門を振り返る。ダウン
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真言律宗の寺院、山号は高円山。創建は霊亀元年(715)との伝。
境内正面に南向きに本堂が建っている。ダウン
本堂内はガランとしており、阿弥陀三尊、聖徳太子二歳像が安置されていた。
なお白毫とは仏の眉間にあり光明を放つという白く細い渦巻状の毛のことである。
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本堂の裏側に小ぶりな江戸時代築の御影堂が建っている。ダウン
中興の祖である空慶上人を祀る。
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さらにその横に宝蔵がありダウン、中に入ると国重文の仏像八体がずらりと並んでいた。
阿弥陀如来像、地蔵菩薩、閻魔王とその眷属である司命・司録像、太山王などである。
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御影堂の後ろには十王地蔵石像(左端)などの石仏がならんでおり、石仏の道が続いている。ダウン
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石仏の道を登って行くと多宝塔跡がある。ダウン
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その横に不動明王石像が祀られている。ダウン
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本堂前には五色椿がある。ダウン
樹齢450年と伝わる古木で大和の三名椿の一つであり、春には花が境内を彩るという。
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その横に万葉歌碑が立っていた。ダウン
「高円の野辺の秋萩 いたずらに咲きか散るらむ 見る人なしに」笠 金村
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