八幡市駅前の喫茶店で昼食をとる。
八幡市と言えば石清水八幡宮だが、数年前に二度訪ねており、市内の寺社も一度訪ねている。
今回はタクシーに乗って、この旅の一番の目的である正法寺特別拝観に向かう。
写真は総門前の参道。ダウン
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正面に国重文指定の唐門が建っている。ダウン
唐破風造と入母屋造を組み合わせた屋根と、牡丹の彫り物が特徴。
この寺院のほとんどの建物は寛永6(1629)頃の建立。
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受付を済ませて案内して頂く。
広い中庭の先に本堂が建っている。ダウン
鬼瓦や装飾具などの銘から寛永7(1630)の築と推定され、国重文指定。
本堂内の柱には金箔が施され、内陣は実に装飾豊かな造りとなっており、眺めていて飽きない。
中央には阿弥陀三尊(鎌倉初期作)を安置。
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本堂の垂木はすべて金箔張りであるのが眼を惹く。ダウン
逆輪と呼ばれ全国で唯一、本寺のみ見られるという。
本堂の四周の上下二重に700本の垂木の先にかぶされている。
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正法寺は鎌倉時代の建久2(1191)に鎌倉幕府御家人の高田忠国が開基し、その後高田から志水と改姓し、志水家の菩提寺となった。
当初は天台宗の寺院として創建されたが、その後浄土宗に改宗。
山号は徳迎山。
江戸時代に志水宗清(高田氏の子孫)の娘お亀(相応院)が徳川家康の側室となり、後に尾張藩祖義直の母となる。
その後は相応院の菩提寺となり尾張藩の厚い庇護をうけてきた。
現在の伽藍は相応院の寄進によるもの。
 
本堂の左手には大方丈(国重文)が建っており、回廊で繋がっている。左下矢印
前室三室、後室三室で後室中央が仏間で襖絵も見事。
高貴な人を迎える上段の間もある。
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写真は大方丈と中庭。ダウン
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本堂、大方丈などは渡り廊下でむすばれている。ダウン
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その奥に建っているのは小方丈。ダウン
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境内一番奥に回廊で結ばれて開山堂が建っている。ダウン
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大方丈の裏側に書院が建っている。
ここから庭園を通して小方丈を望む景色は見応えがあった。ダウン
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最後に法雲殿に案内して頂き、木造阿弥陀如来坐像を拝観する。
光背に13体の化仏を配して、480cmという阿弥陀像に圧倒されしばし見惚れてしまった。
光背はまだ金箔がほとんど残っているが、阿弥陀像はほとんど剥げて白い像に近いが、それはそれで深味を感じさせる。