岩間寺から山道を下り瀬田川沿いにある石山寺に到着し、ここでタクシーを降りる。
とりあえず近くのレストランで食事をしてから境内に入る。
石山寺に来るのは今回で四回目である。
東大門(仁王門)は参道入り口であり正門。
1190年建立され1602年に淀君によって屋根が大改修された(重文)。
その証に家紋が残るという。
雄大でのびやかな山門である。
東大門を入ると参道の両側に塔頭がずらりと並ぶ。
また霧島ツツジが植えられ、春は桜、秋は紅葉が彩を添える。
山門を入ってすぐの左の門から庭園が見えた。
「公風園」であり、カフェとして公開されていると聞いたが、この日は中に入れなかった。
写真は山門前からの庭園。
右手にある門を入ると大黒天堂が建っている。
写真は受付辺りの風景。
石山寺は東寺真言宗の寺院、山号は石光山、747年に良弁が開基。
西国三十三霊場十三番札所であり、江戸期には560石の朱印寺であった。
受付からまっすぐのところに密蔵院があり、ここから右手の石段を登ると本堂。
島崎藤村は22歳の時、二か月近くこの密蔵院の茶丈で生活したという。
そう言えば門前にその名もずばり「茶丈藤村」なる甘味処があり、女房殿と二度入って銘菓「たばしる」や葛餅をたべたことがある。
今回は辛党ばかりなので立ち寄らず。
参道先から右折して石段を上ると岩が幾重にも聳えている。
境内の建物はこうした硅灰石(天然記念物)の上に建っており、石山寺名の由来にもなっているし、また独特の景観を造っている。
写真の岩の上に建つのは懸け造り本堂。
石段を上った右手には観音堂、毘沙門堂が並ぶ。
右の観音堂には三十三ケ所霊場の観音像が並ぶ。
左の毘沙門堂は1773年築で間口三間奥行二間の瀟洒な建物。
兜跋毘沙門天(重文)を安置している。