市街の西側に位置する広禅寺に向かう。
曹洞宗の寺院、山号は龍谷山、1414年の創建。
山門(鐘楼門)からは回廊が庫裡にと続く。
正面に本堂が建ち、裏に開山堂、豊川稲荷が繋がっている。
ちょうど留守番をされていた方に挨拶をすると、もう帰るところだが、本堂内を案内しましようとわざわざ開けて頂いた。
本堂内に大きな提灯二つ。
聖観音菩薩は平安後期作。
写真は本堂内に置かれていた駕籠。
境内の左手に輪転蔵、小女良稲荷、納骨堂が並んで建っていた。
三間四方の輪転蔵の内には八角形黒漆塗り総桐造の経蔵が収められている。
続いて市街の一番南にある蓑虫庵、愛宕神社に向かうが、蓑虫庵は16時半を過ぎていたので既に閉まっていたので明日また訪ねることにする。
愛宕神社は火産霊神、1556年の勧請か。
写真は朱の鳥居。
写真は吹きっぱなしの拝殿。
また芭蕉の無名庵跡とされる。
本殿には1616年の大檀那藤堂高虎の棟札が残る。
入母屋造で桁行五間梁間二間に向拝三間が付き軒唐破風、極彩色である。
写真は透かし塀の極彩色の彫刻。
この日の寺社巡りはこれで切り上げて、ホテルにと向かう。
風呂に入って一休みしてから菅原神社脇の飲み屋街の「天龍」に出かける。
タクシーの運転手さんに聞いたところ居酒屋はここだけに集中しており、私の希望する夫婦だけのお店はここしかないだろうとのこと。
実に気さくなご夫婦であり、また常連客とも話が合って楽しいひと時を過ごす。
売り物ではない地酒までごちそうになり、果てはマスターが横に座って寺社の話に花が咲き、旅先にしてはいささか飲み過ぎてしまった。
11時に無事ホテルにご帰還。