273 北野神社(牛天神)
祭神 菅原道真
創建 1184年に頼朝が東征の折に勧請
住所 文京区春日1-5-2
高く細い急石段を登ると小造りの三層からなる古い社殿が建っている。
写真は境内から石段を見下ろしたもの。
頼朝が東征の折、夢に道真が現れて「二つの喜び」があると告げられたという。
一つは長子頼家の誕生、一つは平氏の滅亡であり、共に叶ったことに頼朝は感謝して社殿を造営したとされる。
写真は社殿。
頼朝が夢に見た道真の牛に似た石が置かれていた。
この石は願いが叶うとされる「撫で石」として有名。
また大きな道祖神もある。
北野神社の社殿の左に末社の太田神社が祀られている。
祭神は芸能の神である天鈿女命と猿田彦命を祀る
小さな社殿ではあるが、この神社は貧乏神(黒闇天女・弁財天の姉)を祀っていることで知られ、拝むと福の神が付くと言われて江戸期には大いに賑わったという。
貧乏神が人望神の福の神になるとは面白い発想である。
また合祀されている高木神社は五穀豊穣の神で高皇産霊神を祀る。
また御神籤を結ぶ場所が牛の形をしているのは微笑ましい。
274 願行寺
宗派 浄土宗
山号 既成山
創建 宝徳年間
開山 1494年 現在地に1683年に移転
本尊 阿弥陀如来
住所 文京区向丘2-1-5
東大のちょうど裏手に当たり、静かな小路に境内がある。
入り口になかなか立派な山門が建つ。
正面には本堂と見間違うほど立派な、朱色の不動明王堂が建っている。
ここにはお前立の明王像を安置。
その右手奥に本堂が建っている。
こちらの方に出世不動とされる本尊の不動明王を安置。
江戸期には9ケ寺の末寺を持ち、また珍しく空襲の戦災を免れた寺でもある。
境内は狭いが石仏、石塔などが並ぶ。
写真の宝筺印塔は1849年銘がある。