別所温泉駅近くの食堂でうどんを食べて腹ごしらえ。
駅近くを散策していると将軍塚があった。
古墳時代後期の円墳の上に石塔が立っている。ダウン
当地方の有力な豪族の墓らしいが、維茂塚とも呼ばれている。
平安時代後期の969年、信州戸隠山に「紅葉」と名乗る鬼女が住み近隣を荒らし回っていたので、これを退治するため北向観音に祈願ののち、鬼女を打ち果たした余吾将軍平維茂の塚と伝わる。
先ほど訪ねた北向観音堂の「鬼女紅葉退治絵馬」の物語である。
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またすぐ近くに六角堂が建っていた。
常楽寺の七苦離地蔵尊が祀られており、七つの苦難から解き放たれる地蔵である。
別所温泉は「七久里の湯」とも呼ばれることに由来しているとも。
隣の小さなお堂には聖観世音菩薩が祀られている。ダウン
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先ほど乗ったタクシーに再び来て頂いて、塩田平の寺社めぐりにとスタートする。
塩田平には二度ばかり訪ねており、前山寺は三度目、龍光院は二度目である。
今回はさらに中禅寺、塩野神社から生島足島神社を訪ねて下之郷駅で下車の予定。
塩田平の寺社はいずれも独鈷山(1266m)の中腹に位置している。
 
まず訪ねたのは中禅寺
この日は台風前で小雨模様のためか、受付の「ちょん休庵」には誰もおられず、またお目当ての観音堂も雨と台風近しということで、扉が閉められていたのが残念であった。
写真は参道。後ろに薄く映っているのが独鈷山。ダウン
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本堂1734年築とのことだが、随分と新しく見える。ダウン
真言宗智山派の寺院、山号は龍王山。
創建は天長年間(82434)に空海が雨乞いの祈祷のため草庵を結んだのが始まりとの伝。
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目指す薬師堂は、本堂の左手のまばらな雑木林の中に建っている。
鎌倉時代初期造で、信州最古の木造建築であり方三間、その重厚な茅葺屋根に圧倒される。ダウン
安置されている薬師如来座像、手なし神将と共に重文指定されている。
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その前に実に簡素な山門がポツンと建っている。
生憎の小雨模様で余計に侘びしく写っている。ダウン
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安置されている仁王像は12世紀末頃の特徴を持ち高さは207cm左下矢印
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さらに門前には枯山水風の庭園が造られているのに驚く。ダウン
遠くの山々や近くの田畑が借景となっているのはわざとなのか、単なる雑なのかは判らない。
この日は小雨模様が幸いして霞みがたなびき幻想的であった。
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