次に訪ねる予定の旧瓜生家住宅がなかなか見つからない。
それもそのはずで、神明神社の大きな境内内にあった。
この住宅は福井県下の民家では最も古く、瓜生家は代々神明社の宮司を務めた家柄。
桁行き九間、梁間六間入母屋造り茅葺で1699年築、重文指定。ダウン
それにしても内部は暗く、宮司という身分の高い家でも昔はこんなだったのだと、昔の人の生活が偲ばれる。
私も東京に帰ったら、もっともっと節電生活に戻さねばと考えたが。
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予定には入れていなかったが、この広い境内が広がっている神明社を訪ねた。
境内には自然林がそのまま残っている。
神明社は安康天皇の御代の勧請と極めて古い。
 
拝殿と本殿の間に中雀門がある。ダウン
1688年築の切妻造りの四脚門。
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また社殿の前の草叢の中に神符納蔵がひっそりと建っている。ダウン
1593年建立という笏谷石の龕(がん)。
龕とは廻国納経の際に経を納める容器として使用したが、後に神符(お礼、お守り)を納めるために使われたもの。
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今回訪ねる予定の寺社については、あらかじめタクシー会社にフアックスで知らせてある。
それに従って行けば次は春日神社であるが、なかなか見つからず運転手さんは苦労されている。
近所の人に聞いて訪ねた春日神社は、見るからに訪ねる予定とは違う小さな境内に普通の社があるのみ。
 
ただ狭い境内の一角に石仏がかたまってある。
いずれも笏谷石製で室町時代後期作とされるが、いずれも首から先が失われているのが惜しいダウン
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阿弥陀如来、聖観世音菩薩、千手観音菩薩など。
 
運転手さんから本社に電話してもらって、ようやく訪ねる予定の春日神社の場所が判明。
鯖江市内の寺社巡りが終わってから、次に向かう越前町の剣神社の道筋にあるとのこと。
 
訪ね当てた春日神社(鳥井町)は式内社論社。
祭神は武甕槌神ほか。
境内は広くはないが、手入れが行き届いているダウン
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だが目的の重文指定の本殿は、残念ながら覆殿がされていた。
小さな隙間があり、そこからカメラを差し入れてようやく写真に撮れた。
朱色で思ったよりも豪華。ダウン
この本殿は1613年築、間口四間半、奥行五間と結構大きな流造で柿葺。
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