10月1日、寺社探訪会は日帰りで山梨県塩山地区の寺社を訪ねる、いわば遠足と洒落込んだ。
というのも以前に訪ねた塩山の向嶽寺について調べようと、甲州市の寺社をネットで調べていたら、なんと塩山地区には国宝、重文クラスの寺社が沢山あることにびっくり。
早速、メンバーに相談し、今回は23区から離れて塩山地区に遠足と相成った次第。

各自それぞれに自宅近くから列車に乗り、中央線塩山駅に11時に集合することとする。
前日までの雨も上がり、曇天ながら暑くもなく寒くもなく、絶好の行楽日和。
まずは駅前の甘草屋敷に立ち寄り、その後昼食をして12時に予約してあるタクシーに乗り、五時間コースで9寺社を廻り、塩山駅近くの居酒屋で反省会の後、19時過ぎの特急で東京に帰るというスケジュールを立てた。

イメージ 1
時間通りに塩山駅北口に四人組が集合。
塩山北口には信玄像が立っている。(写真)
何しろ甲州市は「武田三代」の信仰地として栄えてきた町である。
すぐ目の前に見える茅葺の豪壮な建物が甘草屋敷。

イメージ 2
江戸時代に薬用植物の甘草を栽培して幕府に納めていた、旧高野家住宅を保存修理した建物を中心に、「歴史公園」として公開されている。
ここは足場が良いためなのであろうか、観光客もかなり多いのにびっくり。
300円の入場料を払うと、ボランティアの方の説明と、お茶とブドウが出される。
写真は主屋。

イメージ 3
主屋は桁行き13間半、梁間六間で、大棟を東西に通した切妻造りの茅葺屋根。
南面中央に二段の突き上げ屋根が特異な形で、目を惹く。
この突き上げ屋根はこの地方の養蚕と関係があり、作業室として利用されまた光と風の取り入れにもなり、煙出しと呼ばれてきたという。
写真は座敷門と主屋。

イメージ 4
中央の大黒柱はクリの巨木で、高く棟まで通る棟持柱で見事。
写真は二階部分の棟持柱。


イメージ 5
主屋のほか、点在する巽蔵、馬屋、東門、文庫蔵、小屋、附地実棚、附裏門、附座敷門、長屋、土蔵、西門が一括して重文指定されている。
写真は茅葺小屋。
また文庫蔵は「甘草屋敷子ども図書館」になっており、平成14年には皇太子ご夫妻も見えたとのこと。