八ケ岳への旅の最終日、途中下車して甲府に立ち寄る。
この日は女房殿には美容院などに行かせて、私一人で甲府駅からの寺社巡りに出かけた。
甲府には二度ばかり来ているが、今回は甲府駅から甲府五山の内の三山を廻ることにした。

甲府駅北口から東に向かって歩きだして、最初に五山第一と言われる長禅寺を訪ねる。
ここには以前に一度訪ねて、五重塔と三重塔があるのでびっしりしたことがある。
その時は長禅寺が甲府五山の一つとは全く知らず、偶然立ち寄ったのであった。

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門前の線路脇に、新しいがとてつもなく大きな山門が建っている。(写真)
ただ建っているだけであり、なんの飾りもなく、また仏像もないので奇妙な感じがする。


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続いて白塀に続いた山門がある。(写真)
山号は瑞雲山、臨済宗の単一寺院。
創建は1552年で、開基は信玄の生母大井夫人である。

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境内は池を配した庭園が広がり、さらに中門と塀に囲まれて法堂が建つ。(写真)
中門は固く閉められ、内には入れない。
大井夫人は信玄にこの寺で儒学、修禅、治国の基本を学ばせた。
信玄は後年、ここで剃髪し出家。

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本堂の右前には三間四方の三重塔が建っているが、1978年築と見た眼よりも新しい。(写真)
生母大井夫人の死後、信玄は母を開基として長禅寺を現在地に建てた。
前の長禅寺は古長禅寺として、今も南アルプス市に残っている。

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また本堂の左手奥には真新しい五重塔が建っている。
実にアンバランスな三重・五重塔である。
写真は手前に三重塔、奥に五重塔が見える風景。

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五重塔の横から坂道を少し登ると、大井夫人の墓がある。
この大井夫人の役を近年のNHK大河ドラマでは私のお気に入りの風吹ジュンがやっていた。
余談になるが風吹ジュンには「蘇える金狼」でファンになり、近年も「コキーユ貝殻」「魂萌え!」などで相変わらず衰えぬ姿・演技を見せており誠に嬉しい限りである。