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さらに萬徳寺を訪ねる。
集落から外れた山の斜面に位置している。
石段が続く参道からは茅葺の書院のみが見え、一見平凡な寺院に見える(写真)。

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書院は江戸時代初期の建造物で、藩主の休憩所としても利用された。
拝観料を支払い、住職の説明を受ける。
写真は内部の様子。

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しかし何といっても書院庭園が圧巻であろう。(写真)
埋石式枯山水庭園であり、1677年に当寺が移築された時、藩主の命で作庭され、国指定名勝。
広さは1500㎡で手前の広い白砂は海を表している。
中央に大きな守護石が置かれ、大日如来を表し、周囲に四つの如来を意味する庭石が置かれ、金剛界曼荼羅庭園と言われている。
紅葉の季節が特に素晴らしいとされ、またさつき、躑躅の季節は大日如来の五彩のきらびやかさを示すとされる。

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庭園から続く石段を上がってゆくと、高台に本堂が建っている(写真)。
1602年の再建とあるががっちりした造り。
内に入ると桧の一木造り阿弥陀如来座が安置されている。
平安時代後期作で、半丈六の座像で、彩色のない桧の素地仏で素朴さが良い。

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山号は延宝山、高野山真言宗の寺院、創建は応安年間(1370年頃)とされる。
1544年に藩主の祈願所となり、罪人も入寺すれば助かるという「駆け込み寺」となった。
写真は本堂から庭園、周囲の里を望む。