旧真壁駅近くまで来ると、丁度タクシーが通りかかったので乗る。
午後からかなり冷え込んできており、われわれも助かったが、運転手からも有難いというお言葉に嬉しくなる。

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真壁の街中に別れをつげて、薬王院に向かう。
椎尾山の中腹にあるため、細い山道を登ってゆく。
782年に最仙が開基。
仁王門を入ると大石の石段はかなり不規則であり、極めて上りにくい。
また仁王門前は狭く写真が斜めになってしまった(写真)。

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山号は椎尾山、天台宗の寺院。
江戸時代には100石の朱印を与えられていた。
本堂の向拝は朱色。(写真)

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本堂のすぐ脇にそびえ立つ三重塔は1704年の建立。(写真)
高さは25mあり、彫刻が施され、樹木の間に屹立している。


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また境内の右手には池が廻らされ庭園風に設えてあった。
写真は池から本堂、三重塔などを望む。


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まだ少し時間があるので、ものはついでとばかり下妻市にある大宝八幡神社に向かう。
701年に藤原時忠が宇佐八幡を勧請したという関東最古の八幡宮とのこと。
祭神は誉田別命、足仲彦命、気長足姫命。
写真は神門で風神、雷神像が安置されていた。

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タクシーから降りると女性が二人駆け寄ってきて、しきりに客寄せをする。
前もって運転手さんから気を付けるように言われていたから良かったものの、こういう風景は最近では実に珍しい。
境内には鬱蒼とした樹木が立ち並び古社の風格が漂う。

拝殿前にはずらりと狛犬が並ぶ。(写真)

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本殿は1577年建立され、三間社流造で重文指定(写真)。
高床式で柱は太く、桃山時代初期の地方建築の特色を残す。
平将門も戦勝祈願でたびたび参拝し、「吾妻鏡」にも下妻宮との記載がある。
江戸期には115石の朱印。

また願石という神事があり、大小二個の御神石に願い事と氏名を書き、大の石は瑞垣内に
鎮め、小の石は家庭で祀り、一年後に石鎮の場所に納めるとのこと。
奇祭「タバンカ祭」という火祭りもある。

この辺り一帯は平安時代からの大宝城跡であり、南北朝時代には南朝方の拠点として激戦地になった。

下妻駅にてタクシーを下車。
一両のみの関東鉄道に乗り、下館、小山駅経由で帰宅。
この日も20000歩の道程であった。

水戸線沿線にはこの他、岩瀬駅からの小山寺のほか西念寺、妙法寺、楞厳寺ほかの寺院を残しているが、次の楽しみとしょう。