国府駅にタクシーで戻り、また名鉄線に乗り、一の宮の一つ手前の妙興寺駅で下車。
駅前は何もないが、通りかかった人に妙興寺の場所を聞くが、二人とも知らないとのこと。

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まずは駅の近くにある白山神社を訪ねた(写真)。
小さい境内ながら、きちんと拝殿、社殿がある。

東に歩いてゆくとこんもりした森が見てきた。
正直言って、事前調査したのではなく、駅名になる寺院なら大寺だろうと考えていた位である。
一言で言ったら、京都の妙心寺を小型にしたような、広い寺域を持つ禅宗道場であった。
なお妙興寺は山号を長島山、やはり臨済宗妙心寺派の寺院で9塔頭を持つ。
敷地の一部が一宮市博物館になっている。

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総門前から厳粛な雰囲気が漂う。
元は名古屋城より移築したが、焼失して現在は再建したもの。
つづいて勅使門(写真)がある。
この境内の堂宇は度々の火災で延焼したが、この勅使門は唯一、創建当時から残っており重文指定。
一間一戸で勅額は1353年に後光厳天皇より賜ったので、この門もそのころ建立された。

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続いては四角い竜王池があり、石橋が架かり、蓮などがうかんでいる。
きれいに手入れされている。
次に豪壮な山門が建っている。(写真)
三間三戸の重層門で、1878年に再建されたもの。

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中央にどっしりと仏殿が建つ(写真)。
方五間という大きな建物。
中を拝観させて頂き、受付の方の説明では、堂宇はほとんど焼失してしまったこと、一般に公開するようになったのはつい最近になってからとのこと。

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仏殿右手の樹木の中の小道を歩いてゆくと、池があり畔に十三重石塔が立っている(写真)。
物音ひとつしない静寂の中、何もかも清められてゆく感じがした。


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仏殿左手の小道を進むと、庫裏、客殿への入り口に鼓楼が立っていた(写真)。
方一間二階建てであまり大きくはないが、白壁が周囲の緑に映えて美しい。


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門を入ると左に庫裏、右に客殿が建っている。
なお新陰流開祖の上泉信綱がこの寺で修行をしたので「無刀取り」発祥の地と言われる。
写真は庫裏の前、境内の風景。

思いがけなく素晴らしい寺院に巡りあい感激。
これだから寺社巡りはやめられない。
駅まで帰り、また名鉄線に乗り一宮駅に。