神戸の義母宅での二日目は、安土での寺社巡りの疲れで休養日とする。
三日目に、播磨清水寺に出かけた。
播州の主だった寺社は、清水寺でもってほとんど訪ねたことになる。
清水寺は交通の不便さもあり、今までなかなか行くことが出来なかった。

この日は早めに家を出て、名谷から地下鉄で谷上に。
神戸電鉄で三田駅、JR福知山線に乗り換え相野駅に下車。
一日に二本しかないバスに50分揺られて清水寺に。
日曜日ということもあるのか、バスは超満員。
50分と長いが、のどかな田園風景の中を走り途中、陶の郷と陶芸美術館、こんだ薬師温泉などがあり、バスに乗っていて飽きない。
またこのバスは清水寺の山門前まで行くので大変楽である。
ただしバス料金570円プラス入山料300円を取られる。

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清水寺は西国第二十五番霊場として名高い。
まずは鮮やかな朱色の仁王門が迎えてくれる(写真)。
昭和40年の台風で全壊したので、昭和55年に再建されたもの。

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緩やかな上りの参道を進むと、お土産屋があり、その先に薬師堂が建っている(写真)。
この建物も昭和59年に再建された宝形造り。
清水寺は山号を御嶽山、天台宗の寺院。
開山は法道仙人で十二代景行天皇の頃とされる。

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さらに二十五番札堂である大講堂がある(写真)。
聖武天皇の勅願所で725年の創建だが、大正2年に焼失し、大正6年に再建されたもの。
札所巡りの参拝者でごった返していた。

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大講堂の裏手には本坊、客殿が建っている(写真)。
すぐ近くの大講堂の喧騒さがウソのように静まり返っている。
ここも大正6年竣工。

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地蔵堂の横の石段を登ると根本中堂(写真)がある。
推古天皇勅願所で、627年に創建、大講堂と同じく大正2年に焼失、同6年に再建。
一部色彩が施され、華やかなお堂である。
本尊は十一面観音。

さらに右手の路を少し登ると多宝塔跡。
元の塔は平清盛の武運長久を祈願して祇園女御により建立との伝。
現在再建予定とのこと。

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さらに根本中堂の裏の小道を行くと、「おかげの井戸」と言われる滾浄水(こんじょうすい)がある(写真)。
開山法道仙人が水神に祈って湧水した霊泉。
「清水寺」と称されるようになった由緒ある地。

安土の観音正寺もそうであったが、この清水寺も近年、堂宇を再建したばかりなので趣に乏しいが、致し方ない。
一通り境内を廻り、茶店で丹波栗を買い求めて、バス停に。
なにしろこのバスに乗らないと、一時間半後にもう一本あるのみ。

相野駅に着き、福知山線に乗り宝塚駅で下車。
洒落た駅前の喫茶店で、遅い軽食をとる。
まだ時間があるし、乗り物ばかりで歩行距離がまだ少ないので、思い切って川西市の多田神社を訪ねることにした。