9月25日から5日間にわたり神戸の義母宅を訪ねたあと、徳山の墓参をしてきた。
例の如く、途中下車を利用しての寺社巡りを計画。
過日、映画「火天の城」を見て、予てより訪ねてみたいと思っていた安土町をまず訪ねることにした。
折角、安土まで出かけるなら観音正寺も訪ねたいと考え、安土町観光案内所に電話すると、一つ手前の能登川駅に下車し、タクシーで山上駐車場まで行くのがベターとのこと。
いろいろ調べていると、能登川から観音正寺への途中に石馬寺があるので、まずここを最初に訪ねることにして出発。

米原駅に11時前に着き、東海道線普通電車で能登川駅に。
駅前の観光案内所で地図を頂いて、道順を確認。タクシーにてまずは石馬寺を訪ねた。

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石馬寺は東近江市五個荘町管内にあり正確には安土ではないが、観音寺山(繖山)の山裾に位置する。
入り口でタクシーを降りると杉木立の中、趣のある見事な乱れ石畳が長く続いている(写真)。


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緑色に染まりながら身も心も清められ、石段を登ってゆくと左手に六所神社が見えた。
見事な社殿に古社の風格を感じ、その静かな佇まいについつい嬉しくなる(写真)。
創建は推古朝であり、祭神は天照大神、誉田別命、伊邪那岐命、伊邪那美命、天兒屋命、大山咋神の六柱。

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六所神社社殿から右に歩いてゆくと雨宮龍神社の鳥居があり、さらに奥に乱れ石段が続いている(写真)。
後で住職に聞くと、ここから10分位登らなければならないということなので、今回は諦める。

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鳥居から本堂に向かう途中に、誠に趣あるお堂がポツンと建っていた(写真)。
滴るような緑の樹木とのコントラストがまた素晴らしい。
紅葉の季節は一段と華やかさを増すことであろう。

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石馬寺とは面白い寺名だが、聖徳太子が594年にこの地を訪れ、馬を山麓に繋いで繖(きぬがさ)山に登り下山してみると、馬が石となり沼に沈んでいたことから名付けられたとのこと。
そのため別名「馬の寺」とも呼ばれている。
写真は質素な本堂。

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山号は御都繖山、臨済宗妙心寺派の寺院。
客殿に行き、一人での参観をお願いすると、スポーマンタイプの若い住職さんにこころよく承諾していただき大仏宝殿に。
ここには、阿弥陀如来座像(なんと台座まで衣が続いて彫られている)を中心に十一面観音像二体、二天王立像二体二組がずらり並び、向かい側に威徳明王牛上像、また前鬼・後鬼を従えた役行者腰掛像(これぞ完璧)が安置されている。
いずれも重文指定されており、その保存の良さ美しさにおもわず溜息が出てしまう。
これだけの仏像を一人占めできることの幸せにしばし浸る。
写真は本堂と客殿との間の石庭。

このあと若い住職さんといろいろ話をしているうち、私の郷里が徳山だと聞いて、徳山高校は一度甲子園に出ましたねと言われ、その逆転負けしたシーンまで覚えておられるのには、びっくりするやら感心するやら。
話はトントンと弾むが、麓にタクシーを待たせているので、心を残しながら急ぎ下山。
野球好きの住職さん、本当にお世話になりました。
また紅葉の季節が最高とのことなので、是非伺いたいと思っていますが、今年はスケジュール的に無理かな。

続いては観音正寺に向かう。