続いては東近江市の太郎坊宮に向かう。
太郎坊宮と呼び慣わされているが、正式には阿賀神社。
太郎坊とは神社を守護している天狗の名前とのことで、京都鞍馬の次郎坊天狗の兄にあたる。面白い話である。
神道と天台宗山岳仏教と修験道が一体になった特異な信仰で神山信仰、岩屋信仰の発祥地とされる。
祭神は正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊で天照大神の第一皇子。名前の勝勝より勝運の神でもある。
社殿は標高350mの赤神山の中腹にある。

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予定ではその中腹の参集殿までバスで上り、残り250段の石段をのぼることになっていた。
ところがこの日は4月第一日曜日で恒例の「氏子渡御祭」に当り、バスが近づけないことになった。
しかしある意味では珍しい祭礼を見ることができたとも言える。
写真は赤神山をバックに祭礼の様子。
写真に見える中腹の大きな建物までバスで上る予定だったのだが。

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バスが通行不可となり40分の自由時間となったが、本殿までは石段が750段あるとのこと。とりあえず20分だけ登ってみようと急ぎ足で出かける。
100段くらい上ると成願寺(天台宗、799年創建)があり、その本堂左手よりまるで垂直のように石段が急勾配でどこまでも上っている。(写真)

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本来ならばバスで上る予定の参集殿まで約500段。
時間を惜しみ休み無しで、ようやくのことでたどり着くも、足腰はガクガク。
しかしここからの近江平野の眺めもなかなかである(写真)。
少し休憩して、また時間の許す限り登ってみようと上り始める。

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本殿は磐座を祀り、巨岩、奇岩が散在し、中でも夫婦岩は嘘つきや曇り心の者は岩に挟まれるという伝説がある。
しかし拝殿を目前にしながらも(写真)、時間切れ体力切れでタイムアップ。

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あと150段を残すのみだが、集合時間と降り石段を考えるとこれ以上は無理と判断。
竜神舎の御霊水場のお水(延命水)で喉を潤して、今度は600段余を下り始めた。
膝がガクガクして重心がとれず、まことに不恰好ながら、時間に追われながらようやくバスにたどり着いた。
写真は確かにここまで上ったと言う証拠写真で、御霊水場。

私も平素から神社仏閣めぐりで石段には強く、鍛えていたつもりであったが、寝不足と寄る年波には勝てず、またバスの時間に追われて休みなしに上ったせいもあり、完全に息が上がり、足腰がしばらく不安定であった。