このバスツァーもいよいよ最終章。
妙光寺は仁和寺の近くにありながら、今までは全くのノーマーク。
でも平常は全く参観不可らしく、今回が初めての公開とのことであった。
歩いて妙光寺に向かう途中、道に落ちていた100円玉を拾う。早速妙光寺のお賽銭にした。ご利益があるかな。
また仁和寺には何度も訪ねているが今回、金堂、経蔵が特別公開されるとのことで実に楽しみにしていた。
なお一年前にも御室桜を見ながら訪ねたおり、境内は花見客で大変な人出ながら、宝物館も拝観したが、館内参観は閑散としていたのが印象に残っている。

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妙光寺は山の麓に佇む臨済宗建仁寺派の寺院。
1285年に法燈国師によって開山。
室町時代「京都十刹」第八位に列せられた由緒ある寺院、とはつゆ知らなかった。
写真は方丈入口。

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今回、特別公開は国宝「風神雷神図屏風」(複製)というが、複製なのに特別公開とはおかしいなと思ったら、現在建仁寺に保管されている本物は、もとこの妙光寺のものであったとのこと。
また南朝との結びつきが強く、勅願寺でもあったが、過去幾たびか栄枯盛衰を繰り返してきたとのこと。
写真は方丈庭園。

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南朝との深い関係により、二度ばかり「三種の神器」が当寺に一時奉安されたとのこと。
そのため「神器の間」と呼ばれる部屋がある(写真、拝観券をコピー)。
また時は流れて、幕末維新のころ勤皇の志士の密議場所にもなったという。

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続いては本ツァー最後の拝観となる仁和寺を訪ねた。
真言宗御室派総本山にして世界文化遺産。
888年に宇多天皇が造営し「御室御所」と呼ばれた門跡寺院。
まず訪ねた金堂は、桃山時代に建てられた御所の紫宸殿を移築したもの。
格子の蔀をめぐらせ、荘厳かつ華麗な宮殿建築で国宝(写真)。

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内部は天井が高いのが特徴で、極彩色の浄土図が描かれている。
本尊の阿弥陀三尊像も四天王像、帝釈天像が安置されていた。
写真は拝観券の阿弥陀三尊像。

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金堂の屋根の上の飾りが面白くまた珍しい人型なのでパチリ(写真)。
こういうのを何と言うのだろう。鬼板でもなし留蓋かな。


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さらに重文指定の経蔵を訪ねた。
金堂同様に懇切丁寧な説明をして頂く。
1641年に再建され経典を納めるお堂で、禅宗様の建物。
鮮やかな緑色の花頭窓がひときわ眼を惹く(写真)。

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内部に入ると中央に八角形の回転式輪蔵(写真、パンフレットをコピー)があり、四方768個の経箱にはそれぞれ「天海版一切経」が納められているとのこと。
輪蔵の彫刻(一部欠損)や四方内部の壁画には美しい色彩が残っている。

以上を以って今回の「09・冬の京都未公開文化財の特別公開」を訪ねてのバスツァーは終わる。
普段では見られない貴重な文化財を沢山見ることができたし、それぞれ説明を受けながらの拝観であったので良く理解できた。
寺院廻りにはあまり興味を示さない女房殿も、熱心に拝観していたようだ。

最後におまけとして、昨年春に訪ねた仁和寺の御室桜と五重塔の写真を載せたい。
まもなく春本番、桜の季節の到来であり、旅が一段と華やかになる。
京都には来月12日から、今度はフリーで訪ねる予定。
今年の桜の開花は早く、すでに散ってしまっているだろうが。

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