翌日も生憎の小雨模様。
ホテルから途中、最明寺、西淋寺を訪ねながら伊豆長岡駅まで歩く。
駅に着いたが、反射炉行きのバスで出たばかり。女房が反射炉まで300mと書いてあったというので、おかしいなと思いながらも歩き始める。
ところが遠いこと遠いこと、2km余りを歩きようやく反射炉に到着した。

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最明寺は山号を東光山、日蓮宗の寺院。
開祖は北条時頼であり、NHK大河ドラマでその時頼を渡辺謙が演じて、極めて印象深かった思い出がある。
境内は大掛かりな工事中であり、山門前にも工事車が止まり風情なし。
また境内は山に張り付くように狭く、本堂は鉄筋で残念。
写真は境内内から山門と本堂前の植栽を写したもの。

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本堂左手の脇道を入ると、質素な時頼の墓所がある(写真)。
また脇には萩原麦草の句碑が立つ。
「最明寺 時頼よりの 時雨ふる」
時頼は出家後、全国行脚したことは謡曲「鉢の木」で伝わる。
山門前には若宮八幡の社がある。

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さらに西淋寺を訪ねる。
山号は弥勒山、真宗大谷派の寺院。
810年、弘法大師が草創と伝わる。
素朴な山門を入ると、樹木に囲まれ、また山をバックに木造本堂が建つ(写真)。

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本堂左手から石段が山頂に向かって伸びており、しばらく登ると弥勒堂がある(写真)。
弘法大師がこの地で草庵を結んだ時、高さ3mの自然石に弥勒菩薩の尊像を彫ったと伝わる。
また近くに美女桜の大木もあった。


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歩き歩いて、たどり着いた反射炉駐車場には、観光バスがたくさん来ており、大変な賑わいぶり。
反射炉(写真)は幕末、沿岸防備の必要性に迫られ、鉄製大砲鋳造のために建造されたもの。
観光地といっても写真のような高い炉が四基立っているのみ。
観光客のお目当ては周囲を取り巻くように並ぶレストラン「蔵屋鳴沢」での、地ビールと昼食のようである。

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その「蔵屋鳴沢」お土産屋の二階で、ちょうど「つるし雛展」を開催中であった(写真)。
豪華で見た目も美しい。そう言えばこの辺りの民家は、立派な構えの家が多く、先祖代々と伝わってきているのであろう。

帰りはさすがに歩く元気はなく、タクシーを呼んで伊豆長岡駅に。
朝食をいっぱい食べているので、お昼は駅前でパンを買って電車の中で軽い食事。
時間があるので、三島駅で途中下車。