想像じゃない未来に立って
私たちはなにも持たず空っぽだった。

なにかを落として来たわけじゃない。
なにも得て来なかったわけじゃない。

この虚しさを誰かに押し付けたい一心で、あやかはスマホの画面をタップした。

snsには同級生たちが子どもの画像とともに楽しい休日を過ごした様子がズラっと並んでいた。

ため息をつきながら画面を切り替え、子どものいない同級生に連絡をしてみるとすぐに返事がきた。

めったに連絡しないが、連絡をする時はお互い何かモヤモヤしている時だと案に感じ取れる、あやかにとってはたとえ電波に乗った会話であっても話せば初心に帰って元気になれる相手だった。

げんき?

この一言だけで、元気だよとすぐに返ってくる。
モヤモヤした感情を受け取りながら、どうした?と聞いてこないところに、あやかはいつも救われていた。

たわいないやりとりの間に、
声を殺しながら笑うほど懐かしい話をしたりして

おやすみ

という頃にはもう心のモヤモヤは少し晴れていた。

いつもそうだ。



出会った時からずっとそうだった。




"彼女"に出会ったときから
初めて会った気がしなかった。


初めて会ったのに、今までの全てを
話さなくてもすべて見透かされているような。


あやかも"彼女"のことは
聞かなくても分かった。

分かっていたのではない。
きっとそうだと、考えていることが想像できた。


"彼女"とあやかは
どこか似ていた。