本書が扱うのは古代メソポタミアから現代米国に至る、数千年に及ぶ民主主義の人類史である。
以下に民主主義の実行システムを羅列したが、それぞれにメリットデメリットがあるのかと。
1番大事なのは、このシステムに深く関わる人々の運営スキルのみならず、主体性・善良な価値観を持っているか否か、だと個人的に感じた。
・支配する側が統治する相手の同意を求める「初期デモクラシー」
・強力な国家官僚機構に支えられた君主による「オートクラシー」(専制)
・都市の力が強かった西ヨーロッパでは国家官僚機構が発達せず、選挙と政党を備えた「近代デモクラシー」が主流
・近代デモクラシーには市民が逐一関与しなくとも官僚機構によって日々の行政運営が可能になるというジレンマが伴う。それゆえに無関心や無力感、政治不信の温床にもなりやすい。