こどもの健康にとって、妊娠した瞬間からの胎内の環境も大きな影響があり、
そのためには母親の食事、飲酒、煙草などに気をつける必要があります。
本当は、妊娠する前から正しい生活習慣を身につけておかなければなりません。
くわしくは産婦人科の先生に相談してください。
生後最初の1年間は、重要性からいうとその後の10年間にも相当するぐらい
大事な時期です。特に重要なのが、皮膚の問題と予防注射です。
生後2ヶ月くらいまでは胎盤から出ていた女性ホルモンの影響が残っているの
で目立ちませんが、基本的に赤ちゃんの肌は乾燥傾向にあります。スキンケア
(清潔を保ち、保湿作用のあるローションやクリームを塗る)を怠ると、
個人差はありますが乾燥したカサカサの肌になります。
このような状態は、湿疹、あせも、とびひ、虫刺されなどの皮膚のトラブルを
起こしやすくなります。
治療せずに長く放置すると、軟膏で治療して治った後でも、皮膚が硬くて乾燥
した状態が残るようになります。このようなことを繰り返していると、カサカ
サした肌のまま元に戻りにくくなっていきます。
1歳までがんばっていい状態を保てば、その後はかなり皮膚が乾燥しにくくな
り、スキンケアも楽になり、湿疹などのトラブルも減ります。したがってポイ
ントは2つです。
1)普段から、こまめに保湿する。
2)湿疹など皮膚のトラブルは、早めに治療する。治療はステロイド軟膏を塗
りますが、乾燥した皮膚には効きが悪くなるので、保湿剤も併用することが
大事です。
3ヶ月を過ぎると、三種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)が接種
可能になります。3-8週間隔で3回注射しますが、このころに保健所でBCG接種
が行われます。
三種混合ワクチン1回目のあと7-10日くらいでBCG接種し、BCGから4週間で2回
目の三種混合ワクチンを受けるのがお勧めです。京都市の場合、4月と10月に
ポリオワクチンが保健所で行われますが、こちらは2回受ける必要があります。
この3つの予防接種のスケジュールを作るのは結構大変ですので、小児科医と
相談しながら進めていきましょう。1歳のお誕生日から2歳の誕生日の前日ま
で、麻疹(はしか)+風疹ワクチン(MRワクチン)が受けられます。大事な
予防接種なので、できるだけ早く受けておきましょう。
三種混合ワクチンとMRワクチンは、病院の小児科や診療所で受けることができ
ます。最近話題のHibワクチン(B型インフルエンザ桿菌のワクチン)ですが、
一言でいうと受けるべきです。できるだけ早目に受けるのが効果的です。
三種混合ワクチンとの同時接種がお勧めです。やはり小児科医に相談して
受けてください。