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tenkaraのブログ

私の体験談を綴っています。

この話は15年ほど前に
京都の美山方面にある演習林へ
釣り仲間と二人で出かけた時の
話になります。

この演習林は京都から滋賀県方面
まで伸びている巨大な演習林で
大学の研究林なのですが、一切
自然の姿を崩さずに残してある
日本でも数少ない場所なのです。

しかし、中の木々を傷つけない
どんな小さなゴミも残さない
決まった場所以外ではテントを
張らない!
と言う条件で、釣りや登山は
許されている場所なのです。

入る時と出る時に入山帳に名前や
住所・時刻などを記入して入り
ます。

この川では魚の放流も一切行って
おらず自然繁殖したヤマメが
釣れる川なのです。

西日本の川はアマゴの稚魚放流
東日本の川はヤマメの稚魚放流が
普通なので自然繁殖しても近畿は
アマゴが多いのですがここは唯一
ヤマメが釣れるのです。

放流を全くしていない分、
それほどの釣果は望めませんが
釣り人には人気が高い川なのです


そのコースを通すには日帰り
では行けません。

ですから途中にテントを張っても
いい場所が一カ所設けられて
いるのです。

私達は二台の車に乗り、一台は
滋賀県方面に車を駐車して
おいて、もう一台の車に乗り込み
京都方面へ向かいました。

京都から釣りをして滋賀県で
釣り終えて、もう一台の車で
京都の車を止めてある場所へ
戻ると言う計画をしていたから
です。

その日、必要最小限の荷物を
リュックに詰め込み、二人用の
小さなテントを持って朝早くから
山へ入ったのです。

歩く事1時間。
釣り始めのポイントに到着。

二人は釣りの用意をして川へ
入りました。

いつもなら他の釣り人とも会う
のですが、この日は明け方に
小雨が降っていたせいか他の
釣り人の姿はありませんでした。

そのおかげで、昼までに八匹の
ヤマメを釣り、河原で昼食。

少し休憩を取りテント場まで
後半の釣りを楽しみました。

テント場に着いたのは18時頃。
夏場なので日が沈む迄にはまだ
時間があったのでテントを
広げだけ後夕食を取ってから
近場で夕間詰め狙いを日が暮れる
まで楽しみその日の釣りを終え
ました。

テントの前にランタンを出し
コーヒーを沸かし寝る時間まで
喋っていました。

このコースは今まで何度か
入っているのですが、私達の
テント以外に全く他のテントが
無いと言うのは初めての事。

こんな日もあるんだなぁ~と
仲間と話していたのです。

寝る準備をしてテントに
潜り込んだときは周りは真っ暗

1日歩き疲れていたせいもあり
直ぐに眠気が襲ってきました。

どれくらい寝ていたでしょうか
誰かの足音と話声で目が
覚めたのです。

ん?こんな夜中に誰だ?
テント場に誰かが入って来た様子

話声を聞いていると、どうも二人

ぽっと明かりが灯りガサガサ
テントを張る準備をしている
様子。

ライトがあっても幾つもの難所が
ある場所なのにどうやって真夜中
にここまで来れたんだ?

中にはこんなルールも常識も
持たない奴も居るか…。と
また寝ようとしたのですが、
今度は

カンカンカン・・・

金属を叩くような音

どうもテントのペグを打ち付けて
いるようだ。

常識の無い奴だなぁ~とイライラ
しながらも、まぁ直ぐに終わるかと
我慢をしながらシュラフに
潜り込みました。

少しすると音は鳴りやんだの
ですが、

今度は二人の話声や笑い声が。

コイツら寝る気は無いのか?
この調子なら朝までパーティー
する気だぞ・・・

ちょっとペグを引っこ抜いて
きてやると立ち上がろうとした時

同じように音で目を覚ましていた
仲間が、俺が言って来るとテント
を飛び出して行ったのです。

すると彼の声で

ちょっと待って…ちょっと待って
と聞こえたのです。

しかし、相手の声は全く聞こえて
来ない。

どうしたんだろうと思い
私もテントから飛び出たのです。

するとそこには

ただ呆然と突っ立っている彼の姿
だけがありました。

彼は、ちょっと待って…。
絶対に誰か居たよなぁ!

俺がテントから出た時には
誰の姿もテントも無かったと
言ったのです。

彼は怖いと言うより不思議って
言う感じで、え~?何で?
を繰り返していました。

彼はそういった事を全く信じて
いない人だったのです。

テントに入ってまた寝ようと
すると、やはりテント越しに
明かりが見えています。
しばらくするとまたボソボソと
話声が聞こえてきました。

さすがに今度は二人ともテント
から外に出て確かめようと
しません。

彼も霊って本当に居るのかなぁ~
と言って来たので、私は山は色々
不思議な事はあるよ…と

彼も自分が体験してちょっとは
霊と言うモノを信じたのでしょう


あの声は、あの音は、あの明かり
は、何だったのでしょう。

山では
色んな事が起きるようです。


そんなことがありました。