ツイードのスリーピース | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、昨年より生地の種類も増えてきて今まで以上に盛り上がりそうな気配を見せている「ツイード」素材を使って、オーダーならではのスリーピース・スーツの紹介です。

都心でも被害が大きかった台風15号が先週半ばに通過して、近年では珍しくお彼岸を境に秋らしい爽やかな陽気に一気に移行して、私の服装も今週からはやっとネクタイを締めたキチンとしたスタイルへと移行して、再来週の10月10日過ぎからはサキソニーフラノと軽めのツイード素材を中心に着ようとダラシナカった3ヶ月間の反動でワクワクしながら準備をすすめているところです。

このスリーピース・スーツをお借りした方は、7月の暑い盛りに暑がりの私が無理をして「シルクサッカーのスーツ」http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/52199527.html)を着て紹介したブログにコメントをいただいてからお会いして、その時にこの冬にはツイードのスリーピースを作りたいと言われていて、生地がほぼ揃いきった9月始めに作られたもので、お若い時から「アメリカン・トラディショナル」のスタイルを続けてこられ、ご自分のスタイルが完成されている中でこだわりを加えながら作製していただいたものです。

この素材は、歴史と伝統のあるスコットランのテキスタイルメーカー「ROBERT NOBLE」社の重さ400gのウインドウペイン柄で、マーチャント各社に安定供給を続けている「ロバートノーブル」社の特徴の比較的軽めで発色の良いソフトツイードのコレクションが多く見られる中で、オーバーコートにも使える少し重た目のシリーズで、微妙に柔らかい配色がオーダーならではのスリーピース・スーツにマッチしている素材ではないでしょうか。

このモデルは、全体のバランスが良い為か体型及び年齢問わず好評な「LBS」(ルチアーノバルベラ)を使って、3ツ釦段返り、素材に合わせカントリー調を意識してスラントチェンジポケットを付けたサイドベンツにして、クラシックに襟付きのウエストコートを加え、スラックスはサスペンダー釦付きのベルトレスでこだわりのリバースプリーツにしました。

今回のコーディネイトは、いつも使っているストライプのレギュラーカラーシャツに、早めの紹介と素材感を意識して明るい配色のストライプのウールタイを締めて、ペーズリーのポケットチーフをパフで挿して、靴はお借りしている「古いアメリカ靴」の中から1940年代「ALLEN EDMUND」社のグレインレザーのフルブローグでいかがですか。

昨年の冬シーズンは、8月と12月に「チェビオット・ツイード」素材の「ウインドウペイン」柄で2回共同じようなグリーン系で作ったスリーピース・スーツをしつこく紹介しながら、気分が変わりやすい私が昨年まではウインドウペイン柄を作ろうと思っていながら今シーズンはガンクラブチェック柄に変わってしまったのに、また、この素材も昨年からあったにもかかわらず気付かず、こうやって出来上がったものを見ていると、来年はこのウインドウペイン柄にしようと、また気まぐれで熱しやすい気分が高まってきています。

今年は「ハリスツイード100周年」の話題に加え、昨年より継続の物も含め種類が増えてきている「ツイード」素材は、「フランネル」素材と共に「天神山流」で提案し続けている「冬の正統派スタイル」の着こなしには欠かせない素材ですので、前にも書いているように、既にツイードをお持ちの方でも柄違いやディテールを変えて今回のようにオーダーならではのスリーピース・スーツを作るなど、まだツイードをお持ちでない方には初挑戦される良いタイミングのシーズンだと思っています。