「ビリビリッ」
ん!?
グググーッ!  きたーっ!
一投目から念願の鮎が…慌てるなと自分に言い聞かせながらも早く取り込まないと針から外れると思い
夢中で竿を引いた。
コロガシの仕掛けは1号のナイロン通しで、オモリから下は既製品を使っていたので多分それよりも太い糸だろう
何せ全長4mの長竿で魚釣りをしたことがないので少し慌てたがなんとか岸に寄せて取り込むことが出来た。

鮎を間近で見るのはもちろん初めてなのでしばらくは手の中で泳がせながら見とれていた、確かに…スイカの匂いだった。

今でもはっきり憶えているが半日ほどの時間で10匹釣れたのだ
40年以上も昔のことだが、多分死ぬまでこの日の事は忘れないだろう。