皆さん、お久しぶりです。ブログを書くのは1年半以上ぶりとなります。楽しみに待っていた方、申し訳ございません・・・って、誰も待っていないでしょうけど😢
今回は、私の麻雀プロになろうと思ったきっかけになる話と、先日行われたWRC静岡予選での面白い特殊状況でのお話と、その時の面白い牌姿の話をしたいと思います。長くなりますが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
まずは、WRC静岡予選ですが、最終戦、同卓者の中から2名勝ち上がりという状況の中、私はオーラスの親番を迎えます。この時の状況はこの最終戦のみの着順勝負では無く、この日行われた全9回戦の総合ポイントの合計で勝ち上がりを競う試合です。オーラスの状況を説明すると、私はトータル3着目で、他家にアガられたらまず敗退、流局ノーテンでも敗退、安いアガりは状況がそれほど変わらず次局に持ち越しという状況です。トータルトップの中プロ、2着目の蓮沼プロは自分がアガればもちろん、お互いに差し込みあっても勝ち上がりの状況、4着目の岡本プロはダブル役満を直撃でアガっても勝ち上がれないという状況でした。
8巡目
二四②④④⑤⑥⑥⑧⑧456 ドラ南
上記のイーシャンテンの牌姿に②をツモってきました。うーん、悩ましいですよね。三もピンズの関連牌も1枚も捨て牌には切られていません。
打牌候補は、②、④、⑥、⑧、二くらいでしょうか。
牌効率上では④か⑥切り(4種12枚)
ただし、ピンズの一盃口の目を残す、②ツモ切りか⑧切り(3種11枚)がマジョリティ(おそらくは②ツモ切りが一番多い)だと思います。
私は、この牌姿から二切りを選択しました。瞬間の受け入れ枚数は一番少ない(3種7枚)選択です。麻雀において、受け入れ枚数4枚の差は大きいですよね。一瞬考えましたが、ほぼ、ノータイムで二切りを選択しました。何故、その選択をしたのか。理由はいくつかあります。
まずは、この手はタンヤオが確定していて、一盃口が一手先に見え、さらに456の三色が2手先に見えます。チャンス手ですよね。イーシャンテンになった瞬間の私の思考は、とりあえずの聴牌から安い手をアガっても状況がさほど変わらないので、この手は決め手にしたいという思いが強かったので、すぐに③を引いてテンパイした場合は、最初からテンパイ取らずの二を切るつもりでした(456とピンズの複合形に変化を求める)ダイレクトに⑤を引いた場合、カン三よりも②と⑧待ちの方がリーチが打ちやすいですし。
状況的には一刻も早くリーチを打ちさえすれば、トップ目の中プロと4着目の岡本プロは、まず、ベタオリする状況です。
では、2着目の蓮沼プロはどうか。私に4000オールをツモられたら、形勢は一気に逆転し、かなり厳しい状況になります。ということは、蓮沼プロにアガりがみえる手が入っていた場合は、私が足止めリーチを打った所で、この局を勝負局とし、攻め返される可能性が高い
と考えると、分が悪そうなカン三待ちでの足止めリーチが得策なのかどうかは微妙な所です。とりあえず、ピンズが先に完成したら、カン三テンパイから456への手変わりを待ちながらダマテンにするという打ち方をする人も多い(ダマテンとリーチは、この時だと五分五分くらいですかね?)と思いますが、不自由なダマテンのままだと、他家に自由に打たれてアガられる可能性も高いですし、そのままダマテンでアガれた所で、安いアガりで状況はさほど変わらない。次局、都合良く、チャンス手が入ってくれるのか?
という思いの所にツモってきた②でした。
ここまでの思考を聞くと、二切りで問題無さそうですが、問題は最低条件が流局時にテンパイしておかないといけません。他家にアガられたら敗退という状況で、8巡目をどう捉えるか…序盤では無いので受け入れを狭くするのは悠長でリスキー
というのが、基本的な考え方であるのは間違いないと思います。
悠長に受け入れを狭くする局面では無いというのがシビアな判断になります(私も実際にそう思います)
うーん、「点」で見て、状況を加味した瞬間の判断だと、非常に難しいですよね。「点」で見るなら、②ツモ切りより、受け入れ枚数が多くポンテンも取れる⑥切りが一番良いような気もしてきました。
では、二をほぼノータイムで切れた最大の理由は、ツモ②をどう捉えるのか
ということです。
では、一旦、話を私がプロになろうと思ったきっかけの話をさせていただきます。
遡ること11年前、現在は体調不良で、残念ながら退会されましたが、一人の日本プロ麻雀連盟に所属していた元プロの方に出逢います。その方は、最高で鳳凰戦でA2リーグまで昇った方でした。
その当時の私は、麻雀プロに対し、芸能人を見るようなミーハーで、私ごときが勝てるわけない、同卓しても一回もトップ取れるわけないなとまで思うくらい、麻雀プロに対して、憧れと尊敬を持っていました。
と、私のそんな思いはどうでも言い訳なんですが、その方が、当時、ミクシーが流行っていた時期で、ミクシーの日記で、
連盟公式ルール南1局6巡目南家トップ目(確か35000点くらいだったと思います)
一一二二三①②③12399 ツモ一
どうしますか?
という他のユーザーの方の日記に対し、
二切りリーチ、安めの四でも、トップ目なのでアガります
と回答されていました。
この選択の話をその方と深くさせていただいたのが、私の大きなきっかけとなったのですが、当時の私は、絶対に安目(四)を拒否で一をツモ切る、なんなら、その前にリーチを打って、流局しても他家にどやっ!とみせつけたいという思考しかありませんでした(いや、リーチは、今でも全然、有りだと思いますし、一ツモ切りも、当然、有りです)
その方に教わったのは、
「一をツモってきた意味を考えなさい。一をツモってきたということは?というのが大事」
最初は言っている意味が全くわかりませんでした。わかりませんでしたが、いろんな近い話(目に見えない)を聞かせてもらい、それから、意味はわからないけど、物は試しにと、とにかく、ツモってきた牌を大事にするという打ち方を試してみました。それまでは、いわば、リャンメン信者で、牌効率で打つのが全て(もちろん大事です)、その通り打っての失敗は全てしょうがない、運が無いだけ
くらいに思っていましたが、あら不思議、ツモってきた牌を大事にすると、その牌が活かされてメンツが完成していくし、愚形待ちもアガれるじゃないですか!
それから、とにかく、そういう打ち方を続けに続け、いろんな目に見えないことを発見をして、11年の歳月を経て、今に至ります。今では当時よりはツモ切りも多くなりましたが、基本的には、私の生命線となっており、トッププロが集まる場でも互角に戦えると思い、プロ入りを決意しました。
点で見るのではなく線でみる
線で見るというのは、わかりやすい例をあげると、押せ押せの状態だから、押すみたいな感じですね。
手牌のことでいうと、線で見るというのは、何をツモってきて、手牌がどう動いたのかということに注目するということです。
試合での話に戻ります
二四②④④⑤⑥⑥⑧⑧456
ここにツモ②です。
すんなりテンパイせずに、②を引いたということは?=目先の聴牌に囚われず、ピンズを手厚く持ちなさい、それがこの局の道すじですよ
みたいなサインに思えます。
もちろん、失敗することもあれば、成功することもあります。だって、麻雀ですからね!
この局の結果は、次巡③を引いて打②(手牌に止めた②ですから、切るのを躊躇いましたが、456とピンズの上の伸びを見て、決断しました)、次巡に④を引いて、カン⑤のテンパイ。ピンズが伸びてテンパイした事象+打点が欲しい状況ということで、カン⑤でリーチ
。一発ツモの4000オール。運が良かったですね!
私にとって麻雀は、命の次に大事なものです。大事ですが、遊び心を忘れてはいけませんよね。この思考もいわば、遊び心かもしれません。
ただし、理論的な話では無いので、うまく伝えることが難しいですし、胸を張って言うようなことでは無いと、麻雀プロになってから気がつきました。
今回、こういった話をさせていただいたのは、尊敬する望月雅継プロに、この時、後ろ見していただいていて、二切りの選択をツイキャスで取りあげていただいたみたいで(感謝です!)、私自身、望月プロに伝えきれてなかった部分がありましたし、良い機会だなと思い、ブログを書かせていただきました。
もう1つ、二切りに理由があるのですが、もっと、オカルトチックというか、違う流れみたいな理由もあるのですが、上記の話がギリギリの線かなとも思いますので、興味ある方は聞いていただければ、お答えします。
ところで、上記の牌姿のピンズの部分
②②④④⑤⑥⑥⑧⑧
左右対称の牌姿で、②切りも⑧切りも形と受け入れ枚数が全く一緒、④切りと⑥切りも一緒です。
でも、⑧より②を切りたくなりませんか?
④よりも⑥を切りたくなりませんか?
何でなんでしょう?
4人の方に聞いてみた所、全く一緒でした。
不思議ですよね~?
おそらくは、⑧を切るより②を切った方が、④を切るより⑥を切った方がスッキリ(軽く)見えるからかなあと個人的には思っています。
1と9が同条件の単独孤立牌の場合、普通の人は小さな数字(=1)を切りたがるみたいです。それに近いのかな?
面白いですよね~!
今週末、勝ち上がったWRCリーグのトーナメントがありますので、しっかりと準備して、頑張ってきますね。
それでは、今日はこの辺りで失礼させていただきます。
長文をお付き合いしていただき、ありがとうございました!