1時間足らずで無事にホテルに到着
私たちが停車していた間に他のメンバーは出発していたらしく、『着きました』と連絡を入れるとすぐにスタッフさんがホテルの外まで出てきてくれた
夏鈴 「着いたよ。起きて」
麗奈 「……ん。ねむい...」
夏鈴 「なんか顔赤い?気のせい?」
麗奈 「ううん。おりる」
夏鈴 「あ、うん。降りるけど…」
嘔吐した後でもしかしたら熱があるのかもと思ったのだが、確認する前に麗奈が先に降りてしまった
夏鈴 「麗奈待って」
「あ、マネージャーさん」
マネージャー 「大丈夫だった?」
「夏鈴は井上とで、麗奈ちゃんは綺良ちゃんとね」
夏鈴 「あの。それ変えれたりします?」
「井上と綺良ちゃんに承諾もらったら変わってもいいですか?」
マネージャー 「あぁ、うん。大丈夫だよ」
夏鈴 「じゃあ変わったらまた連絡します」
マネージャー 「うん。わかった」
夏鈴 「守屋ちゃん、待って」
「勝手に行かないで一緒行くよ」
麗奈 「うん」
夏鈴 「とりあえず井上に聞いてくるから部屋の外で待っとってな」
麗奈 「…うん。」
夏鈴 「なぁ、熱あるやろ」
麗奈 「ない」
夏鈴 「さっき戻したんやから出てもおかしくないよ」
「すぐ下がるはずだから、部屋着いたらすぐ寝ようね」
麗奈 「...ん。」
エレベーターを出るとちょうど部屋から出てくる井上を見つけた
夏鈴 「あ、井上!」
井上 「着いたん!大丈夫やった?」
夏鈴 「大丈夫なんやけどさ、ちょっと心配やから麗奈と部屋変わったりできる?」
井上 「うん。全然いいよ!」
「麗奈ちゃん綺良ちゃんと同じ部屋やろ?」
夏鈴 「うん。ほんとごめんね」
「後で2人に埋め合わせするから」
井上 「いいよそんなの笑」
「あ、早く空けた方がいいよね」
「まだ荷物解いてないし、待ってな、すぐ出てくるから」
そう言って井上はすぐに部屋から自分の荷物を持って出てきた
夏鈴 「ほんっとごめん。」
井上 「いいから。早く寝かせてあげなよ」
夏鈴 「ありがとう」
井上が行ってすぐ、私と麗奈は部屋に入った
夏鈴 「荷物とかは後で取りに行ってあげるから、すぐ寝て」
麗奈 「うん。大丈夫なんだけど…」
夏鈴 「大丈夫って言えるぐらいの内に寝といてほしいから、早くベッド入って」
麗奈 「…はい」
夏鈴 「なんかいる?」
「水とスポーツドリンクはここにあるけど」
麗奈 「大丈夫だよ。ありがと」
夏鈴 「うん。おやすみ」
麗奈 「うん」
この感じだと微熱っぽいからよかった。
麗奈が寝た後、ひとまずスタッフさんに体温計を借りに行き、その後綺良ちゃんの部屋から麗奈のキャリーを持ってきて、必要そうなものを出しておいた
他のメンバーはご飯の時間らしいが、まぁ1人置いていくわけにもいかず諦めた。
スタッフさんが代わりを持ってきてくれるらしい
私はその時間暇なわけで、とりあえずシャワーを浴びてスマホで映画を見ていた
起きたのはそれから1時間後だった
夏鈴 「あ、おはよう」
麗奈 「…うー、ん、…おはよ」
夏鈴 「大丈夫?」
「一旦熱計ってみて」
麗奈 「うん」
「...........ん、はい。熱ない」
夏鈴 「よかった」
「どうする?お風呂入る?」
麗奈 「もうちょっとしてからにする」
夏鈴 「あ、さっきスタッフさんがご飯持ってきてくれたけど食べれる?」
「食べれそうなのだけ食べたら?」
麗奈 「ん。あとでにする」
夏鈴 「ふふっ。なんもしたくないの?」
麗奈 「…うん」
「……こっちきてよ」
夏鈴 「どうしたの」
麗奈 「ギューして」
夏鈴 「今?」
麗奈 「1回だけ」
夏鈴 「んー、」
「おいで」
麗奈 「ん〜っ!」
夏鈴 「満足?」
麗奈 「もうちょっとしてくれたら満足」
夏鈴 「いいよ笑好きなだけしたらいいじゃん笑」
そういうとゴソゴソ動き出して私の膝の上にガッツリ乗り、そして肩に顔をうずめてきた
夏鈴 「重い」
麗奈 「デリカシーない」
「嬉しいくせに」
夏鈴 「ごめんって」
「満足するまでどうぞ」
麗奈 「うん」
「...夏鈴ちゃん好き」
夏鈴 「何急に」
「私も好きだけど」
麗奈 「ううん。別に何でもない」
夏鈴 「なにそれ笑」
「でもよかった。嫌いって言われるより全然いい」
麗奈 「嫌いとか言うわけないでしょ」
夏鈴 「わかんないでしょ」
「いつ嫌われるかなんてわかんないし」
麗奈 「嫌いにならないし」
「ねぇ、夏鈴ちゃん」
夏鈴 「何今度は」
麗奈 「あのさ、あのパーカー。付いたよね…私の、」
夏鈴 「あー。いいのいいの」
「こっちで新しいの買おうと思ってたし、あれ古いし」
麗奈 「ほんとに?嘘でしょそれ」
「ごめん。麗奈がまた同じの買うから」
夏鈴 「いらないってば笑」
「だいたい麗奈のコートの方が心配なんだけど、大丈夫?」
麗奈 「いいよ。大丈夫だよそんなの」
「だいたい自分のだし。自分で拭いたし」
夏鈴 「こっち向いて。鼻だけ?当たったの」
麗奈 「...うん」
夏鈴 「そっか。でもよかった」
「明日終わったあと自由時間あるから新しいの買いに行こうか」
麗奈 「え、夏鈴ちゃん天ちゃんと行きたいとこあるって言ってなかった?」
夏鈴 「それなくなったよ笑」
「天もひかると行きたいところできたらしいし」
麗奈 「そうなの?じゃあ麗奈とお買い物?」
夏鈴 「うん。え、嫌だった?」
麗奈 「嫌じゃない。うれしい」
夏鈴 「ねー、もういい?」
「結構長いこと人の膝に乗ってるけど」
麗奈 「もうちょっとだけ」
夏鈴 「いいけどさ、ちょっとでもいいからご飯もちゃんと食べてよ?」
麗奈 「食べるよ」
夏鈴 「お風呂は?入る?」
「でもホテルのお風呂でお湯貯めるの好きじゃないよね?」
麗奈 「シャワーだけ浴びる」
「先寝ないでね?」
夏鈴 「寝ないから笑」
麗奈 「わかった。ご飯食べる」
それから麗奈は少しご飯を食べたあと秒でシャワーを終わらせて出てきた。
いつもの遠征は少し夜更かししたりもするのだが、今日ばかりは早めにベッドに入った
さっきまで隣で『全然眠くないんだけど』と言っていた彼女はその言葉が嘘だったかのようにすぐに寝て、そんな私もウトウトしていた。
気がついたら朝になっていて、先に寝たはずの彼女は私より先に起きてもう準備をしていた
夏鈴 「起こしてよ…」
麗奈 「起こしたけど夏鈴ちゃんが起きないからだよ」
夏鈴 「はぁ。ねむっ」
麗奈 「遅刻するよ」
夏鈴 「麗奈大丈夫?」
麗奈 「うん。もう大丈夫」
「早く準備して」
昨日とは打って変わって立場が逆転した私たちは黙々と準備を終わらせ、遅刻することなく車に乗り込んだ。
そして無事、フェスを終わらせることができた。
私にはスピーチをする役目があったのだが、それも失敗することなくできた。
自分で言うのもなんだが結構盛り上がっていたし、私も楽しかったし、来てよかったと思った。
ラスカル