仮名手本忠臣蔵
9月11日(木)
会場: 新国立劇場中劇場
座席: 3列中央
①二段目 桃井館力弥使者の場、松切りの場
13:00ー13:50
幕間 25分
②九段目 山科閑居の場
14:15ー16:05
あらすじ
「忠臣蔵」であまり上演されない、二段目と九段目。
二つの家族の物語。
①鎌倉の執事、高師直の指示のもと、饗応役を命ぜられた塩治判官と桃井若狭之助(鴈治郎)の2人の大名。
桃井家の館では、家老の加古川本蔵(梅玉)と妻の戸無瀬(扇雀)、娘の小浪(玉太郎)。
そこへ、塩治判官の家老の息子の大星力弥(虎之介)が明日の登城時刻を知らせに来る。
小浪と力弥は許嫁(小浪は、力弥にぞっこん)
その夜、若狭之助は、妻に横恋慕し、さんざんコケにされた師直を討つと本蔵に告げる。
本蔵は、庭の松を切り、討つ事を勧める。
が、小判の包を用意し、師直のもとに届ける。
(その後の段)
賄賂のおかげで、師直の機嫌が直ったが、嫌がらせは今度は塩治判官に向い、殿中で切り付け。
が、物陰に控えていた本蔵に止められ討ち損じる。
塩路家はお家断絶、家老の大星由良之助(鴈治郎、二役)は仇討ちの決意。
敵を欺くため、祇園で遊興にふける。
②山科にある由良之助の住居。
戸無瀬と花嫁姿の小浪が現れ、力弥との祝言を申し入れる。
が、由良之助の妻お石(門之助)は、師直に賄賂を贈るような家ではと、破談を告げ奥に入る。
二人は、死ぬ決心をすると、外には虚無僧の尺八の音。
お石が現れ、二人の祝言を許す代わりに、三方を差し出し、本蔵の首を引き出物に求めた。
本蔵が引き留めた故に、討ち損じた判官の無念を思えば、その首見ずして、嫁には取れないと。
外の虚無僧が、本蔵と名乗り、由良之助が遊興にふけるのをあざ笑い、三方を踏み砕く。
これを見たお石は、槍で突きかかるが、組み敷かれ、そこへ飛び出した力弥に敢えて突かれる。
止めを刺そうとする力弥を制し、「婿力弥が手にかかって、さぞ本望でござろう」と由良之助が登場。
奥の襖を開けると、雪玉でつくった二基の五輪塔で、仇討ちの覚悟を明かす。
本蔵は、嫁入りの引き出物として、師直邸の絵図面を渡すが、警護が厳しいと伝えた。
力弥は、雨戸を外す雪持竹の工夫を鮮やかに見せ、本蔵は安堵し、臨終の時を迎えた。
由良之助は、本蔵の虚無僧姿を借りて、出立。
明晩に旅立つよう言われた力弥は小浪と一夜限りの夫婦の契りを結ぶ。
感想
A)始まりは、舞台の台の上に50センチ位のからくり人形一体で、人形師が動かしてた。
また、2つの家の家系図が出てきて、この人形が、物語のストーリーを。
声は、虎ちゃんで9段目前では、梅玉さん参加で人形も2体。
なかなか面白い企画で、内容が良く分かった。
B)加古川本蔵が主役で、二つの家の物語。
虎ちゃんの力弥、元服前なので、前髪あり。美しい
雪だるまを作って、冷たくて両手を顔下で横に広げ、指を巻き込む仕草が綺麗。指が柔らかいのかも
友人達も印象に残ったと。
最後の雪持竹の工夫の様子は、大きな動きで切れがあり様式美
ただ、小浪の女形が、ちょっとぎこちない感じ。
なので、あまり悲恋を感じなかったのは、ちょっと残念
本蔵、ちょっと年取ってる感じで、声が聴こえにくく、哀れがイマイチ
暗い物語だけど、9段目の下女役の中村かなめさん(扇雀さんのお弟子さん)ユーモラスで明るくて良かった
C)浄瑠璃さん3名が、舞台を盛り上げていて、私は、竹本拓太夫さんの声と間が好み。友人達も同感
初台駅から会館へ行く通路
新国立劇場
奥の階段の向こう
時間割
会場内
終わって、新宿へ
チラシと筋書