吉例顔見世興行(歌舞伎)千秋楽
12月19日(土)
会場: 京都南座
座席: 3列10番
(第一部)
①操り三番叟 10:30~10:50
幕間 15分
②傾城反魂香 11:05~12:25
あらすじ
①操り糸で五穀豊穣を祈る人形踊り。
②近松門左衛門の浄瑠璃が原作。
口下手な絵師と、フォローする妻の夫婦愛。
感想
①前回は、主役の踊りに焦点を当てて見ていました。
踊りのバックには、唄、三味線各4名(上段)、鳴り物5名(下段)。
その唄方で、最初の方、たぶん、杵屋三美朗さんの声が素晴らしかったです。
繊細な柔らかい声ながら、すっと凛とし、唄う姿も美しい
。

②虎之介さんは、主筋の息女が連れ去られたと慌て告げに来る役。
幕内から声がし、花道を物凄い形相で、駆け抜けます
。

私は、花道横、大拍手

。



虎之介さんは、下手舞台上へ行き、私の目の前。
花道上手側横は右端に一席のみ、全一列目は空席で、2列目の人は11番。
よって、虎之介さんと私の間に人はいないので、対面状態
。

そして、上手の段上の浄瑠璃・三味線との掛け合いが始まります。
台詞も舞踏も、その掛け合いがどんどんヒートアップ

。



浄瑠璃・三味線が役者を煽ります
。

それに呼応し、さらに上をいく虎之介さん、ド迫力
。

身体能力が高いので、音より先に行く感じがしました
。

そして、リンとした良い声
。

7~8分の場面ですが、異次元の感あり
。

あまりに近すぎて、白塗りの足の白粉が激しく動くたびに舞うのが見えた
。

近すぎて、迫力あり過ぎ怖いくらいだった
。

その他
受付の扇雀さんの番頭さんに、始まる前にご挨拶。
「最後なので、じっくり見てやってください」と。
そして、終演後もお話ししました。
「少し上手くなってましたか?」と、聞かれました。
なんだか、歌舞伎じゃないみたいというと、「何ですか?」と聞かれましたが、その時
即答できませんでしたが、バレエダンサーのシムキンかなと今は思います
。

私は、浄瑠璃さんとの掛け合いが凄まじかったこと、虎之介さんの音感の良さ、
身体能力の高さを絶賛しました。
すると、「中村屋さんの影響を受けてるようですが、自分でも色々研究してます」と。
そして、この役は昨年の春の四国の金毘羅歌舞伎で、中村勘九郎さんがされた役
との事。
相当身体能力が高くないと無理みたいで、だれにでもできる役ではないみたい
。

終わってから、虎之介さん、楽屋で倒れていたらしい(笑)。
来年は、夏に松竹座であればいいのですが・・・との事。
私は、是非「義経千本桜」が見たいですというと、虎之介さんもやりたいらしい。
子狐の親を慕う場面、浄瑠璃との凄まじい掛け合いが見てみたい
。

南座千秋楽
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